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旅行
静岡県の名物|うなぎ・桜えび・お茶、市町村ごとの本場と持ち帰り方
公開: 2026-10-31 | #静岡 #名物 #中部 #グルメ
静岡県の名物は、新幹線の駅ごとに顔が違います。浜松ならうなぎと餃子、静岡なら桜えびとお茶、三島ならコロッケ。 東西に長い県なので、どこで降りるかで食べるものが変わります。
うなぎは浜松市、桜えびは静岡市の由比、お茶は牧之原市と掛川市、わさびは静岡市の有東木と伊豆市、黒はんぺんは焼津市、やきそばは富士宮市。 新幹線を降りた駅で食べるか、本場の町まで足を延ばすか。市町村の順に並べて、その判断材料にします。
市町村ごとの名物一覧
| 市町村 | 名物 | ひとこと |
|---|---|---|
| 浜松市 | うなぎ・餃子・うなぎパイ | 浜名湖の養殖うなぎと、円く焼く餃子 |
| 静岡市由比 | 桜えび | 国内の水揚げは100%駿河湾。春と秋だけ |
| 牧之原市・掛川市 | 茶 | 牧之原台地の深蒸し茶 |
| 静岡市有東木・伊豆市 | わさび | 栽培の発祥地と、2018年の世界農業遺産 |
| 焼津市 | 黒はんぺん | 鯖や鰺を骨ごと練るから灰色 |
| 静岡市 | 安倍川もち・静岡おでん | 東海道の茶屋の名物と、黒いおでん |
| 富士宮市 | 富士宮やきそば | B-1グランプリを2年続けて取った |
| 三島市 | みしまコロッケ | 箱根西麓のメークインだけで作る |
| 静岡市清水 | マグロ | 水揚げで知られる港の朝 |
| 静岡市 | 駿河竹千筋細工 | 1976年指定の伝統的工芸品 |
浜松市: うなぎ、餃子、うなぎパイ
浜松のうなぎは浜名湖の養殖うなぎです。 うな重、白焼き、ひつまぶし風と店ごとに形は違いますが、注文を受けてから焼く店が多いので、待つ時間を見込んでください。 浜名湖畔での食べ方は浜名湖の記事に書きました。
浜松餃子は、円形に並べて焼き、中央にゆでたもやしを添えるのが見た目の特徴です。 戦前から市内の中国料理店で焼き餃子が出ていたことが分かっていますが、広がったのは戦後で、浜松駅周辺の屋台が復員兵に売ったのが始まりです。 円く焼くのは一度に多く焼くため、もやしは脂を口の中でリセットするためと浜松餃子学会は説明しています。
うなぎパイは、1887年(明治20年)創業の春華堂が1961年に発売した菓子です。 「夜のお菓子」の言葉は、土産を持ち帰ったその夜に一家だんらんの時間を、という願いから付けられました。
静岡市由比: 桜えびは春と秋だけ
桜えびは、国内の水揚げの100%が駿河湾です。 1894年(明治27年)に由比の漁師、望月平七と渡辺忠兵衛が鰺の網引きの最中に偶然大量に獲ったのが漁の始まりです。 いまは由比・蒲原・大井川の120隻だけが許可を持ちます。
漁は春漁(3月中旬〜6月初旬)と秋漁(10月下旬〜12月下旬)の2回で、それ以外は資源保護のため休漁です。 夏と真冬に由比へ行っても、生の桜えびは食べられません。かき揚げと干し桜えびは通年あります。 清水のマグロと合わせた日程は静岡・清水の記事に書きました。
牧之原市・掛川市: 茶
静岡県は荒茶の生産量で65年にわたり全国1位でしたが、2024年産で鹿児島県に抜かれました(2025年産も鹿児島県が1位)。 茶(生葉)の産出額も2019年から鹿児島県が上です。いまも静岡が1位なのは栽培面積と荒茶の産出額で、「日本一」と書くときは何の数字かを見てください。
鎌倉時代に聖一国師が宋から持ち帰った種を静岡市足久保に植えたのが始まりと伝えられています。 最大の産地は牧之原台地で、深蒸し茶の発祥地です。 掛川市の茶草場農法は2013年に世界農業遺産に認定されました。 茶葉は軽く常温で持てる名物で、産地の歩き方は掛川の記事にあります。
静岡市有東木・伊豆市: わさび
わさびの栽培は、江戸時代初期に静岡市葵区の有東木で自生のわさびを畑に移したのが最初とされています。 駿府城にいた徳川家康に献上され、葉が葵の紋に通じることから幕府の庇護を受けたという伝承があります。 1744年(延享元年)に天城湯ヶ島の板垣勘四郎が苗を持ち帰って伊豆での栽培が始まったと伝えられ、いまの伊豆市のわさび田につながります。
静岡水わさびの伝統栽培は2018年に世界農業遺産に認定されました。 食べる部分の根茎の生産量と産出額では静岡県が全国1位です(葉や茎まで含めた総重量では長野県が上回ります)。 わさび漬けは冷蔵が要ります。生わさびも日持ちを確かめてください。
焼津市: 黒はんぺん
黒はんぺんは、鯖・鰺・鰯などを骨や皮ごとすり身にしてゆでた練り製品で、焼津市の特産です。 骨と皮を丸ごと練り込むので、白いはんぺんと違って灰色になります。 フライにするか、おでんの具にするのが定番で、県外の「はんぺん」とは別の食べ物です。 要冷蔵なので、持ち帰るなら保冷が要ります。
静岡市: 安倍川もちと静岡おでん
安倍川もちは、つきたての餅にきな粉と砂糖、こし餡をまぶした静岡市の菓子です。 徳川家康が名付けたという伝承と、東海道の安倍川の茶屋の名物として旅人に広まったという説があり、『東海道中膝栗毛』にも登場します。 いまも安倍川橋のたもとに店が並びます。日持ちは短いので、当日に食べます。
静岡おでんは大正時代に始まり、戦後に牛すじや豚モツを具にして広まったとされています。 黒い汁に黒はんぺんが必ず入り、青のりとだし粉をかけて食べます。 駿府城と組んだ1日は静岡・清水日帰りの記事に書きました。
富士宮市: 富士宮やきそば
富士宮やきそばは、コシの強い麺に肉かすを入れ、だし粉をかけて食べる焼きそばです。 人口あたりの焼きそば店が他の町より目立って多いことが見つかって、2000年に市民有志が富士宮やきそば学会を設立しました。 B-1グランプリで2006年と2007年に連続優勝し、ご当地グルメの代表格になりました。
三島市: みしまコロッケ
みしまコロッケは、箱根西麓で育った三島馬鈴薯(メークイン)を100%使うことだけが決まりのコロッケです。 2008年7月に生まれ、同じ月に市民、商店主、生産者が「みしまコロッケの会」を作りました。 規格外のじゃがいもを使い切る相談から始まった名物で、形や具は店ごとに違います。 三島駅から伊豆箱根鉄道で伊豆長岡・韮山へ入る前に食べておくと、昼の選択肢が増えます。
静岡市清水: マグロの港と竹細工
清水はマグロの水揚げで知られる港で、魚市場にマグロの丼を出す店が並び、10月には「清水港マグロまつり」が開かれます。 朝の市場と三保松原を同じ日に置く組み方は静岡・清水の記事にあります。
工芸では駿河竹千筋細工が1976年に伝統的工芸品に指定されています。 細く割いた竹を丸く組む静岡市の竹細工で、虫籠や菓子器が代表です。軽くて壊れにくい土産です。
持ち帰るか、取り寄せるか
静岡の名物は、乾物とお茶が強く、生ものは季節が決まっています。
- 常温で持ち帰れる: 茶葉、干し桜えび、うなぎパイ、うなぎの佃煮や骨せんべい、駿河竹千筋細工
- 保冷が要る: 黒はんぺん、わさび漬け、生わさび、うなぎの真空パック、安倍川もち(当日)
- 配送に回す: 生の桜えび(春と秋だけ)、生のうなぎ、マグロ
桜えびは季節を外すと生は手に入りません。干したものを買うか、漁期に合わせて取り寄せます。
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本場で食べるなら、泊まる場所
桜えび・おでん・安倍川もち・マグロは静岡市に泊まれば足ります。 お茶は掛川に泊まると朝の茶畑から動けます。 うなぎと餃子は浜松、わさびは伊豆と、県の両端にあるので、1泊では東西どちらかに寄せます。

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