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旅行
丹波篠山日帰りモデルコース|標高205mの盆地が、豆と窯と城を決めた
公開: 2026-10-24 | #丹波篠山 #篠山城 #日帰り #観光 #関西
丹波篠山市は兵庫県の中東部、標高205mの盆地にあります。 北緯35度4分・東経135度13分。東は京都府、西と北は丹波市と加東市、南は大阪府や三田市に接します。
JR福知山線で大阪駅から篠山口駅まで約1時間10分、京都駅からは約2時間です。
同じ丹波でも、北の福知山とは1日の組み方が違います。 城下町と丹波焼の里が別の駅に分かれていて、公共交通では1日に両方を踏めません。 この日帰りは城下町の側に絞ります。
盆地という条件が、この町で見るものを全部つないでいます。
行く前に足と季節で決まること
- 城下町の無料循環バス「め・ぐりーん」は土曜・日曜・祝日の運行で定員6名です。 さらに2026年10月11日付で、車両不具合のため当面運休と市公式観光サイトが告知しています。 篠山口駅から先は徒歩・タクシー・レンタサイクルを前提にしてください
- 市内の予約制デマンドバス「のり~な」は乗車希望日の6日前から予約が必要です。 運行は月・火・水・金・土の8時〜16時で、木曜・日曜・祝日は動きません。 乗降場所は東部約170カ所・西部約230カ所の計約400カ所ですが、市の案内に観光客向けの記述はありません。 予約の受付と運行日は市公式で確かめてください
- 丹波篠山黒枝豆は地域で解禁日を決めます。2026年は10月8日(木)から約20日間で、 市公式観光サイトの告知は10月25日まで。解禁前は「売らない・買わない」という申し合わせがあり、 期間外は産地に出回りません。販売は市内約70カ所、収穫体験は約15カ所です
- 10月は味まつり月間(10月1日〜31日)と丹波栗フェア(9月21日〜11月3日)が重なります。 混雑と道路の渋滞を前提に組んでください
- ぼたん鍋は猪の狩猟解禁の11月中旬から。脂が乗る旬は12月初旬〜年末で、 3月中旬まで食べられる場合があります
- 丹波栗は9月下旬〜10月中旬、天内芋は9〜10月、山の芋は10月終わり〜12月初旬、 新米は9月上旬〜中旬です。黒大豆の乾燥豆は年末〜年始に回ります
- 春日神社能舞台は耐震補強の修理が行われ、2023年10月28日に修理現場見学会が開かれています。 いまの公開状況は公式で確かめてください
- デカンショ祭は毎年8月15日・16日に篠山城跡で開かれます
- 2026年11月28日(土)は夜間の集中保守工事で、新三田〜篠山口の下り深夜2本が運休し、 区間各駅でバスの代行輸送になります
1日の流れ
- 10:00
篠山口駅に着く移動
JR福知山線で大阪駅から約1時間10分、京都駅からは約2時間です。市域は377.59km²、標高205mの盆地にあります。
- 10:40
城下町に入る移動
土日祝の無料循環バス「め・ぐりーん」は2026年10月11日付で当面運休です。駅から先は徒歩・タクシー・レンタサイクルを前提にしてください。
- 11:00
篠山城跡を歩く
慶長14年(1609)に徳川家康の命で築かれた城です。約19haで内堀と外堀をもち、馬出が北・東・南の3カ所にあります。
- 12:00
大書院を見る
昭和19年(1944)に焼失し、平成12年(2000)に復元されました。城跡は昭和31年12月28日に国史跡に指定されています。
- 13:00
河原町の通りを歩く移動
篠山伝統的建造物群保存地区は平成16年12月10日選定で約40.2ha。河原町は地区に含まれる7町のひとつです。
- 14:00
武家屋敷と歴史美術館を見る移動
安間家史料館は天保元年(1830)以降の建築で平成6年に公開。青山歴史村には版木が1200余枚あります。歴史美術館は明治期の裁判所建築を昭和57年に改装した館です。
- 15:30
春日神社の能舞台を見る移動
平成15年(2003)5月30日に国の重要文化財に指定された舞台です。耐震補強の修理が行われたので、公開状況は事前に確かめてください。
- 17:00
篠山口駅から帰る移動
大阪駅まで約1時間10分です。篠山口〜福知山間は複線化されておらず、本数に制約があります。
- 時刻は目安です。列車やバスのダイヤは改正で変わるため、出発前に各社の時刻表でお確かめください。
標高205mの盆地に、約4万人が住む
数字から入ります。
市域は377.59km²。人口は39,611人(男18,811・女20,800)で15,605世帯、 1km²あたり104.9人です。高齢化率は35.8%(人口・世帯は令和2年国勢調査)。
就業人口の内訳は第一次11.3%・第二次27.4%・第三次61.3%。 農業の比率が1割を超える市です。
見どころは盆地の底と周縁に分かれて点在します。 この標高と地形が、以下の全部の理由になります。
慶長14年、家康は盆地の出入口に城を置いた
篠山城は慶長14年(1609)に徳川家康の命で築かれました。
縄張奉行は藤堂高虎、普請総奉行は池田輝政です。 諸大名が築城を助ける公儀(天下)普請でした。
城跡は昭和31年(1956)12月28日に国史跡に指定され、面積は約19ha。 内堀と外堀をもち、馬出が北(大手)・東・南の3カ所に置かれています。
なぜここに城が要ったのか。 京都と山陰・播磨を結ぶ道が、この盆地の出入口を通るからです。
盆地は囲まれているぶん、出入口が少ない。 押さえる価値がそこにあります。
大書院は昭和19年(1944)に焼失し、平成12年(2000)に復元されました。
保存地区が1つの市に2つある
篠山伝統的建造物群保存地区は、平成16年(2004)12月10日に 国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。面積は約40.2ha、種別は城下町です。
含まれるのは東新町・西新町・南新町・北新町・河原町・小川町と立町の一部の7町。 妻入の商家が並ぶ河原町は、その7町のうちのひとつです。
もう1つは東の福住で、平成24年(2012)12月28日の選定。 面積は約25.2ha、種別は宿場町・農村集落です。 篠山から京都へ向かう西京街道の宿場で、川原・安口・西野々が宿場の機能を補っていました。
全国の重伝建は130地区、兵庫県内は6地区。そのうち2地区がこの市にあります。
城下と街道が、別々の保存地区として残った。 城の町と道の町の両方が要った土地です。
武家屋敷と、裁判所だった美術館
城下に残る建物も、城と同じ理由でここにあります。
武家屋敷安間家史料館は天保元年(1830)以降の建築で、平成6年(1994)に改修して公開されました。 青山歴史村には、漢学書関係の版木が1200余枚あります。
丹波篠山市立歴史美術館は、明治期の裁判所建築を昭和57年(1982)に改装した館です。 法廷で裁判官の体験ができます。
春日神社能舞台は平成15年(2003)5月30日に国の重要文化財に指定されました。 創建から160年あまりの舞台です。
市内の指定文化財は、国指定等が約65件(登録有形文化財42件を含む)、 県指定49件、市指定約201件。 うち重要文化財の建造物は、大国寺本堂・長谷寺妙見堂・春日神社能舞台の3件です。
水が足りない盆地底が、黒大豆を作った
ここが盆地のいちばん効く話です。
盆地の底は水が乏しく、湿田でした。 そこで犠牲田をつくって水を抜き、乾田化して高畝に植える「乾田高畝栽培」が生まれます。
灰小屋で粗朶や落ち葉を焼いて灰肥料にする地域循環、灰小屋のある農村景観、 ため池と水路の生物多様性もあわせて評価され、 「丹波篠山の黒大豆栽培~ムラが支える優良種子と家族農業~」が 令和3年(2021)2月19日に農林水産省の日本農業遺産に認定されました。
黒大豆は約300年前から栽培され、約200年前に豪農大庄屋の波部六兵衛と 継嗣の本次郎らが、在来種の中から優良な種子を選抜しています。
水が足りないという弱点から、技術と名物が出た。 秋に出回る黒枝豆は、この黒大豆「丹波黒」の未熟豆です。
窯の里は、同じ盆地の粘土から出た
同じ盆地の底が、もう1つの名物を作っています。
丹波焼は平安時代末期から鎌倉時代の初めに発祥したとされ、日本六古窯のひとつです。 慶長16年(1611)頃に朝鮮式半地上の登り窯と蹴りロクロが導入されました。 創世期から江戸時代末期までの約700年間の作品を「古丹波」と呼びます。
ただし窯の里(今田・立杭)は、城下町から歩いて行ける場所にありません。 玄関がひとつ南のJR相野駅で、駅前からバスで約15分です。
日帰りで両方は踏めません。 器を見たいなら、城下町の食卓に出てくる立杭の器がこの日の接点になります。
日本遺産が2つ、ユネスコの加盟が1つ
認定の数を押さえておきます。
「丹波篠山デカンショ節-民謡に乗せて歌い継ぐふるさとの記憶」は 2015年4月に日本遺産の第一号認定のひとつになりました(市公式は4月21日と記載)。 構成文化財にデカンショ祭・翁神事・大国寺・波々伯部神社祭礼・篠山城跡などが入ります。
「きっと恋する六古窯-日本産まれ日本育ちのやきもの産地」は平成29年(2017)4月28日の認定。 瀬戸・越前・常滑・信楽・丹波・備前の6産地が対象です。
そして2015年12月11日、ユネスコ創造都市ネットワークの 「クラフト&フォークアート都市」として加盟が認定されました。 農の営み、地域の祭礼、丹波焼を地域づくりに活かしてきたことが理由です。
評価されたのは作品ではなく、暮らしの中で続いている形です。
行き方で1日の形が変わる
実務の注意です。
- 鉄道はJR福知山線。大阪駅から篠山口駅まで約1時間10分、新大阪から約1時間20分、 尼崎から約1時間10分、京都から約2時間、東京から約4時間です
- 京都からは遠回りになります。車なら京都市内から約60分 (京都縦貫自動車道 亀岡IC→国道372号)で、鉄道より速いです
- 大阪市内から約60分(舞鶴若狭自動車道 丹南篠山口IC)、 神戸市内から約90分(中国自動車道 神戸三田IC→丹南篠山口IC)
- 篠山口駅から城下町までの足は、循環バスが当面運休のため 徒歩・タクシー・レンタサイクルを含めて考えてください。手段と所要は市の公共交通情報で確かめてください
- 路線バスはウイング神姫。コミュニティバス「ハートラン」は平日のみの運行です
- コミュニティバスA・B・Cルートと火打岩線乗合タクシーは、令和6年(2024)10月31日と 令和7年(2025)10月27日に順次運行を終了し、予約制デマンドバス「のり~な」に置き換わりました
- JR福知山線は篠山口〜福知山間が複線化されていません。 市はJR西日本に早期複線化を要望しています(要望母体は昭和39年結成、昭和62年に改称)。 本数の制約を前提に組んでください
- 見どころは城下町(篠山口駅側)・立杭(相野駅側)・福住(城下町の東)に分散します。 全部回るなら車が前提です
- 篠山城跡にはライブカメラがあり、市公式サイトから見られます(livecam.sasayama.jp)
土産は黒大豆と丹波栗
持ち帰るのは豆と栗です。
黒大豆は乾いた豆で売られます。産地名のついた丹波黒で、年末から年始の煮豆の材料になります。 枝豆として食べるのと同じ豆を、熟すまで畑に置いたものです。
煮上げた状態の黒豆煮も、瓶や箱の形で出ています。 豆を戻して煮る時間が要らないので、配る相手がいるときはこちらが早いです。
丹波栗は9月下旬から採れます。皮をむいて冷凍したものなら、旬を外しても扱えます。
どちらも盆地の畑から出たもので、日持ちします。
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泊まると、窯の里に回れる
この1日で確実に落ちるものがあります。丹波焼の里(今田・立杭)です。
城下町の玄関はJR篠山口駅ですが、窯の里の玄関はひとつ南のJR相野駅で、 駅前からウイング神姫のバスで約15分。別の駅から入り直すことになります。
無料循環バスが当面運休、デマンドバスが予約制で木・日・祝運休という条件では、 車がない限り1日で両方は収まりません。
宿は城下町の町なかに集まり、残りは市内の集落側に点在します。 城下町に泊まれば、翌朝そのまま通りを歩いて、午後を相野駅側に回せます。

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服装と持ち物
- 城下町は通りを歩いて回ります。歩けるきれいめスニーカーで
- 循環バスが当面運休です。歩く距離が伸びる前提で靴を選んでください
- 標高205mの盆地です。市街より冷えるので羽織りものを1枚
- 城跡は土と石段です。滑りにくい靴底で
- 10月の解禁期間に行くなら、豆を入れて持ち帰る袋を1つ
