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旅行
津山日帰りモデルコース|城を挟んで東西に重伝建が2つ
公開: 2026-10-24 | #津山 #岡山 #日帰り #観光 #中国
津山市は岡山県の北部、吉井川が盆地を抜ける場所にあります。 美作国は和銅6年(713年)に備前国から分かれて成立した国で、2013年が建国1300年でした。
岡山駅から津山線です。快速「ことぶき」で約1時間、普通で1時間20〜30分です。
同じ岡山県の倉敷とは、町の伸び方が違います。 倉敷は川沿いの一画に白壁が集まる形です。津山は城を真ん中に置いて、街道が東西へ1本ずつ伸びていきます。
出雲往来が吉井川を渡る場所。この1点で、この町の見どころはほぼ説明がつきます。
行く前に決まってしまうこと
- 天守閣はありません。城跡に建つのは2005年(平成17年)に復元された備中櫓だけで、ほかは石垣です。 明治の廃城で建物が撤去されているので、「天守を見る」目的だと空振りになります
- 津山まなびの鉄道館は月曜休館です(祝日の場合は翌平日)。12月29〜31日も休みます。 月曜に津山へ行くと、扇形機関車庫は見られません
- 鶴山公園の桜はソメイヨシノなど約1,000本で、見頃は4月初旬から上旬です。 岡山県下で唯一の「全国サクラ名所百選」ですが、花期は2週間程度です
- 衆楽園は見どころが季節で入れ替わります。桜約100本が4月上旬〜中旬、ツツジ約150本が4月下旬〜5月上旬、紅葉が11月中旬〜下旬です
- 城東の町並みを電線なしで見られるのは一部区間だけです。無電柱化が完成しているのは2010年度(平成22年度)に終わった区間のみで、それ以外は電線が入ります
- 城東の出雲往来が歩行者天国になる「城東むかし町」は毎年11月です。この日だけ保存地区一帯に車が入りません
- 姫新線の津山〜新見では、2026年11月16日(月)〜19日(木)と12月7日(月)に昼間の集中工事があり、一部列車が運休します。 代行バスは中国勝山発の津山行き1本だけで、ほかの運休列車に代行輸送はありません
- 城は丘の上です。石段を登って石垣の段を上がるので、足元と体力の条件がつきます
- 城東8.1haと城西12.0haは城を挟んで東西に分かれます。2地区を1日で歩くと徒歩距離がかなり長くなるので、この行程では城東に絞っています
1日の流れ
- 09:40
津山駅に着く移動
岡山駅から津山線です。快速「ことぶき」で約1時間、普通で1時間20〜30分かかります。
- 10:00
津山まなびの鉄道館を見る移動
駅から徒歩約10分。1936年建設の旧津山扇形機関車庫で、現存する扇形機関車庫では国内2番目の規模です。月曜休館(祝日の場合は翌平日)です。
- 11:20
津山城跡に入る移動
駅から徒歩約15分。昭和38年9月28日(1963年)の国史跡で、森忠政が1616年に完成させました。築城期間は12年です。
- 12:00
備中櫓と二の丸東側の石垣を見る
備中櫓は2005年に絵図をもとに復元された唯一の建築物。二の丸東側石垣は全長約65m・高さ7〜8m・天端幅約5mで、外は宮川の崖です。
- 13:10
ホルモンうどんで昼にする移動
市内に食肉処理場があり、新鮮なホルモンが手に入りやすい環境から広まりました。提供は市内20軒以上です。
- 14:30
城東の街道筋を歩く移動
重伝建の商家町で面積約8.1ha、平成25年8月7日(2013年)選定。出雲往来沿い約1.2kmに、なまこ壁と虫籠窓のつし2階が続きます。
- 16:10
衆楽園に寄る移動
2002年9月20日の国の名勝。池泉回遊式で、岡山県北部では唯一の近世大名庭園です。駅から徒歩約20分です。
- 17:20
津山駅から帰る移動
姫新線の津山→新見方向は1日14本、津山線の岡山方面は法界院駅基準で1日21本です。
- 時刻は目安です。列車やバスのダイヤは改正で変わるため、出発前に各社の時刻表でお確かめください。
城は渡河点を見下ろす丘に建った
位置から入ります。
津山城跡は昭和38年9月28日(1963年)に国の史跡に指定されました。 森忠政が築き、1616年に完成しています。築城期間は12年です。
日本100名城、日本さくら名所100選、日本の歴史公園100選の3つに選ばれています(岡山県観光連盟)。
城が立つのは市街地の中心にある丘です。 東側は急峻な崖で、崖の直下を流れる宮川が自然の防御線になっています(津山市教育委員会)。
そして城下は、出雲往来に沿って東西へ伸びました。
街道が川を渡る場所を押さえる丘が、そのまま城の位置になりました。 この順番なので、城と町並みは別の見どころではなく、1本の線の上に並んでいます。
天守は無く、石垣の積み方が13年で変わった
城跡に残っているのは石垣です。
建物は本丸の南に張り出す備中櫓だけで、絵図をもとに2005年(平成17年)に復元されました。 現在の城跡で唯一の建築物です(岡山県観光連盟)。
三の丸には鶴山館があります。幕末期の藩校の建物を移築したもので、 津山市教育委員会は、藩政期の様相を物語る唯一の建築物としています。
見るのは石の積み方です。
津山市教育委員会『津山城だより』によると、石垣の様相は築城開始時の野面積みから 築城停止時の切込み接ぎまで、足掛け13年のあいだに大きく変化しています。
読み方は間詰石の有無です。 表鉄門桝形の東面・北面は、石を取り囲むように多数の間詰石が詰まっています。 裏下門枡形の北面・東面は、間詰石がほとんどなく石同士が密着しています。
同じ城のなかで、石の積み方が13年ぶんだけ違います。 隙間を見れば、どちらが先かが分かります。
東の防御は石垣ではなく崖だった
東側に回ると、地形がそのまま守りになっています。
本丸から一段下がった東側の帯曲輪をつくる二の丸東側石垣は、 全長約65m、高さ7〜8m、天端幅約5mです。
元禄10年(1687年)頃の絵図には、同じ石垣が「高さ四間半」と記されています。約8.5mです。 明和6年(1769年)には「太鼓櫓下」の石垣が崩落し、稲荷宮に被害が及んだ記録があります。 崩落は長さ10間・高さ5間でした(津山市教育委員会『津山城だより』)。
その石垣の外は崖です。崖の下を宮川が流れます。
東だけは、石垣を頼らなくてよい地形でした。 だから城の東に町人町が置けました。
城から東に8.1ha、西に12.0ha
ここが津山の形です。
東が城東、重要伝統的建造物群保存地区で種別は商家町です。 面積は約8.1ha、選定は平成25年8月7日(2013年)です。 出雲往来沿いに発展した町人地で、江戸時代初期の地割が残り、 切妻・平入のつし2階に出格子窓・虫籠窓・なまこ壁・袖壁を用いた町家が建ち並びます(文化庁・津山市作成資料)。
西が城西、こちらも重要伝統的建造物群保存地区で、種別は寺町及び商家町です。 面積は約12.0ha、選定は令和2年12月23日(2020年)です。 出雲往来を軸とした近世以来の地割が残り、藩主の菩提寺をはじめ 慶長期以降の各時代・各宗派の寺院建築が残っています。 所在地は坪井町・上紺屋町・宮脇町・西今町・西寺町・茅町・鉄砲町・小田中の各一部です。
岡山県内の重要伝統的建造物群保存地区は5地区です。 倉敷市倉敷川畔15.0ha、津山市城東8.1ha、津山市城西12.0ha、高梁市吹屋6.4ha、矢掛町矢掛宿11.5ha。
1つの市に2地区あるのは、岡山県では津山市だけです。
文化財の密度も数字になっています。 津山市教育委員会の集計では、城下町一帯の重点区域に国指定の重要文化財(建造物)5件・記念物3件と重伝建2地区、 県指定の有形文化財(建造物)6件・記念物1件・無形文化財2件・有形民俗1件、 市指定の有形文化財(建造物)13件・記念物6件・有形民俗2件があります。 国登録有形文化財(建造物)は9件で、市全体の82%がこの区域内にあります。
城東と城西を1日で歩くと距離が長くなります。城東の街道筋だけで約1.2kmです。 この行程は城東を取っています。
城東の通りは40年かけて直されてきた
城東の町並みは、選定された年にできたものではありません。
昭和61年度(1986年)に、出雲街道沿い約1.2kmが市独自の町並保存地区に指定されました。 重伝建の選定はその27年後です。
その間に手が入っています。 平成22年度(2010年)に一部区間の無電柱化が完成し、 平成26〜令和7年度(2014〜2025年)で建造物の修理63件・修景10件が積み上がりました(文化庁・津山市作成資料)。
保存は選定で終わらず、選定の27年前から始まっていました。
通りに面して、箕作阮甫旧宅があります。 旧出雲往来に面する国の史跡で、指定は昭和50年(1975年)3月、翌年にかけて解体・復元されました。 洋学者箕作家初代の箕作阮甫が少年期を過ごした家です。 阮甫は寛政11年(1799年)9月7日生まれで、文化9年(1812年)まで14年間ここに住みました。
住民主催の歩行者天国も恒例です。 「城東むかし町」は平成元年(1989年)から毎年11月に開かれています。
衆楽園は県北で唯一の大名庭園
北に回ると庭があります。
旧津山藩別邸庭園(衆楽園)は国の名勝で、指定は2002年9月20日です。 池泉回遊式で、岡山県北部では唯一の近世大名庭園です(文化庁 文化遺産オンライン・津山市)。
使われ方が変わってきています。 松平宣冨の入封当初は他藩の使者を謁見する「御対面所」でした。 その後、第11代斉孝と第12代斉民の隠居所にも使われています。 松平氏は元禄15年(1702年)から幕末まで使い、明治3年(1870年)に「衆楽園」と命名されました。
庭は城の外に置かれました。守る場所ではなく、人に会う場所だったからです。
季節は入れ替わります。桜約100本が4月上旬〜中旬、ツツジ約150本が4月下旬〜5月上旬、 紅葉が11月中旬〜下旬です(岡山県観光連盟)。
津山駅から徒歩約20分。駐車場は130台あります。
線路が3方向から集まった跡が、扇形の車庫
町の成り立ちは鉄道にも出ています。
津山まなびの鉄道館は、旧津山扇形機関車庫を活用した施設です。 車庫は1936年の建設で、現存する扇形機関車庫では国内2番目の規模です。 1両しか製造されなかったDE50-1と、D51形755号機を展示しています(岡山県観光連盟・博物館情報)。
扇形の車庫は、中心の転車台から放射状に線路を引く形です。 機関車の向きを変え、何両も並べて置ける設備です。
津山には姫新線・津山線・因美線が集まっています。 3方向から来た列車を仕立て直す場所が、ここでは必要でした。
街道が集まった地形に、線路も同じように集まりました。 車庫の形はその結果です。
駅から徒歩約10分、駐車場は普通車約35台です。 月曜休館(祝日の場合は翌平日)と、12月29〜31日の休館に注意してください。
食肉処理場が市内にあるから、ホルモンが安い
食べ物も同じ説明でつながります。
津山ホルモンうどんは、市内に食肉処理場があって新鮮なホルモンが手に入りやすい環境から広まりました。 昭和期に鉄板焼店でホルモン焼きにうどんを加えたのが起点とされます(岡山県観光連盟)。
いまは市内20軒以上が出しています。 津山ホルモンうどん研究会はB-1グランプリで2009年にブロンズ、2011年にシルバーを取りました。
牛の使い方はほかにもあります。 干し肉は牛の塊肉を干して旨みを凝縮させる津山独特の食べ方です。 そずり肉は骨の周りをそぎ取った肉で、鍋に使います。
人と物が集まる町だったことが、そのまま食べ物になりました。
本数と休館日と、歩く距離
実務の注意です。
- 岡山方面の津山線は、法界院駅基準で1日21本です(普通14本・快速ことぶき7本)。 快速「ことぶき」で約1時間、普通で1時間20〜30分です
- 姫新線の津山→新見方向は1日14本(普通12本・快速2本)です。 新見方面と因美線の智頭方面は本数が細いので、県境を越える移動は車が前提になりやすいです
- 2026年11月16〜19日と12月7日は、姫新線 津山〜新見で昼間の集中工事があり一部列車が運休します。 代行バスは中国勝山発の津山行き1本だけです
- 車なら中国自動車道の津山IC・院庄ICから約15分です
- 駅から徒歩は、津山まなびの鉄道館 約10分、津山城(鶴山公園) 約15分、衆楽園 約20分、城西重伝建地区 約20分です。 城東は市内循環「ごんごバス」の東新町下車すぐです
- 城東も城西も現役の生活道路です。町並みの中に大きな駐車場はないので、城や駅の側に置いて歩くことになります
- 津山まなびの鉄道館は月曜休館(祝日の場合は翌平日)と、12月29〜31日が休館です。 開館の状況は行く前に確かめてください
- 城は丘の上で、石垣の段を石段で上がります。雨の日の石段は滑ります
土産は県産の果実と、瀬戸内のままかり
津山は内陸です。ホルモンうどんも干し肉も、持ち帰りには向きません。
そこで並ぶのは、岡山県全体の品になります。
果実のゼリーは白桃・シャインマスカット・ピオーネを詰め合わせたものです。 形が決まっているので、荷物のあいだに入れても潰れません。
ままかりの酢漬は瀬戸内側の魚です。津山のものではありませんが、岡山県の食べ物として置かれています。 量が選べるので、持ち帰る人数で決めてください。
食べ物以外もあります。「備中想色」「備前浪漫」という名前で県内の地名を色にした万年筆インクです。 日持ちを気にしなくてよいので、最後に買っても問題ありません。
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泊まると、朝の出雲往来が手に入る
この1日で落ちるのは城西と、朝の時間です。
城東も城西も現役の生活道路です。 日中は車と人が通るので、電線と路上駐車が視界に入ります。 無電柱化が終わっているのは、2010年度に完成した城東の一部区間だけです。
つし2階のなまこ壁や虫籠窓は、1軒ずつ見ても通りの形になりません。 通りが切れ目なく連なるのは、車と人が動き出す前の時間だけです。
津山の宿は温泉地ではありません。城の足元と、駅前に分かれて集まります。 城の足元の山下に泊まれば、石垣の下から出雲往来へそのまま歩き出せます。 駅前は列車の時間に強く、天然温泉を引く宿もあります。 院庄や加茂、久米の宿は車で動く場合の選択です。

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- 城下を歩き通します。歩けるきれいめスニーカーで
- 城は丘の上で、石垣の段を石段で上がります。靴底の溝が深いものを
- 城東の街道筋は約1.2kmあります。両手が空く荷物で
- 石垣と町並みを見上げる時間が長いので、つばのある帽子を1つ
- 朝から夕方まで歩き通します。羽織りものは脱ぎ着しやすいものを