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旅行
十日町・清津峡日帰りモデルコース|谷を見るのに、750mのトンネルを歩く
公開: 2026-10-24 | #十日町 #清津峡 #日帰り #観光 #中部
十日町市は新潟県の南、信濃川ぞいにあります。 面積は591.33km²、東西31.4km・南北41.1km。標高は最低81.6mから最高2,010.0mまであります。
清津峡は市の東側で、塩沢石打ICから車で約20分です。
同じ雪国でも、隣の越後湯沢や南魚沼とは見るものの軸が違います。 ここは雪が産業をつくった町です。
半年近く雪に埋まります。その雪が、この1日で見るものを全部つないでいます。
行く前に日付と予約で決まること
この土地は日付と予約で見えるものが変わります。先に置きます。
- 2026年の清津峡渓谷トンネルには、予約購入限定営業日が7期間・計38日あります。 5月2日〜6日、7月18日〜20日、8月1日〜4日、8月8日〜16日、9月19日〜23日、 10月10日〜12日、10月24日〜11月3日です。 この期間は現地で入坑券を売らず、事前に購入した人だけが入れます。 入坑枠は4つあり、締切は各枠の30分前。日程は年で動くので公式で確かめてください
- 最奥部の床が鏡になるのは、端の水深0.5〜2cmの水が張られているときです。 通年張っているかは公式に書かれていません
- 紅葉は10月中旬ごろから色づき始めます。 10月24日から11月3日は、上の予約購入限定営業日と重なります
- トンネルは冬も開いています。ただし県道清津公園線は道幅が狭く、 降雪期は落雪・落石の注意喚起が公式に出ています
- 残雪はゴールデンウィーク明け頃まで残る場合があります。 新緑は4月後半からゴールデンウィークごろ、桜は4月中旬からです
- 清津峡の足湯は季節営業で、冬は開いていません。期間は公式で確かめてください
- 雪下にんじんは雪が溶けきらない早春に雪を掘って収穫するもので、出回るのは春先だけです
1日の流れ
- 09:30
越後湯沢駅から清津峡へ移動
車なら塩沢石打ICから約20分です。路線バスは湯沢駅前〜清津峡入口が1日4本ずつで、片道約24〜28分。
- 10:10
清津峡渓谷トンネルに入る移動
全長750m、見晴所は3ヶ所です。1996年10月の開坑で、峡谷は横から覗く形になりました。
- 10:40
最奥のパノラマステーションに立つ
2018年4月の改修で「Tunnel of Light」になりました。床が鏡になるのは端の水深0.5〜2cmの水が張られているときです。
- 11:20
トンネルを引き返す
往復の所要は30〜40分。入口までの歩きは第1駐車場から3〜5分、第2駐車場から7〜10分です。
- 12:30
十日町市街でへぎそばを食べる移動
つなぎは織物の糸の糊付けに使う海藻の布海苔です。麻織物の産地が先にあって、その材料がそばに回りました。
- 14:00
きものの町を歩く移動
市内の製造業126事業所のうち34が繊維工業で、従業者780人。市全体の出荷額の約16%にあたります。
- 16:00
越後湯沢へ戻る移動
バスで動くなら、昼過ぎの帰り便の次は夕方まで3時間45分ほど空きます。本数を先に確かめてください。
- 時刻は目安です。列車やバスのダイヤは改正で変わるため、出発前に各社の時刻表でお確かめください。
全長750mのトンネルから覗く
数字から入ります。
清津峡渓谷トンネルの全長は750m。見晴所は3ヶ所あり、往復の所要は30〜40分です。 1996年10月に開坑しました。2026年10月2日には開坑30周年の記念セレモニーが行われています。
来訪は年間5万人程度です。
峡谷そのものは1941年に、峡谷美と柱状節理の地形が見事であるとして 国の名勝・天然記念物に指定されました。 黒部峡谷と大杉谷と並んで、日本三大峡谷の一つに数えられています。
国が指定した景色を、人が掘った穴から見ることになります。
なぜ穴から見るのか
理由は事故です。
清津峡公式の沿革に、1988年7月に清津峡登山道で落石事故があったと記されています。
その登山道がふさがり、1996年10月にトンネルが開坑しました。
落石が起きる崖の下に、歩いて入る道は戻せません。 山の中を750m掘って、横から覗く形に切り替えています。
見る方法が、崖の側の事情で決まっています。
最奥部の床に張った水は、深さ0.5〜2cm
最奥のパノラマステーションは2018年4月に改修されました。 作品名は「Tunnel of Light」、設計はマ・ヤンソン / MADアーキテクツです。
床が鏡になるのは水のせいですが、その水は薄いです。 公式は端の方の水深を0.5〜2cmと書いています。
深い池ではなく、くるぶしにも届かない膜です。
その膜に、トンネルの出口の形に切り取られた谷が映ります。 薄いので、人が歩くと波が立って像が崩れます。
雪が、苧麻を晒した
ここから町の側の話です。
文化庁の解説は、雪が苧麻の繊維に適度な湿気を与え、 雪上の晒が漂白に役立つと書いています。
小千谷縮・越後上布は1955年5月12日に重要無形文化財に指定され、 2009年にユネスコの無形文化遺産の代表的な一覧表に記載されました。
雪は邪魔なものではなく、漂白の装置として使われています。
いまも産業です。 市内の製造業126事業所のうち34が繊維工業で、従業者780人、 製造品出荷額等は約64.8億円。市全体の出荷額の約16%にあたります(2021年、従業者4人以上)。
へぎそばのつなぎは、その布の糊
ここが、この1日でいちばん効く話です。
へぎそばは、つなぎに海藻の布海苔を使います。
その布海苔は、もともと織物の糸の糊付けに使う材料です。 文化庁の日本遺産ストーリーが、織物の糸の糊付けに使う海藻「布海苔」を つなぎとして加えると明記しています。
麻織物の産地が先にあって、その材料がそばに回ったということです。
雪がなければ布がなく、布がなければこのそばの食感もありません。
市街地でも積雪が2mを超える
雪の量を数字で見ます。
最深積雪の記録は425cm(1945年2月26日)。平年の最深積雪は234cm(2月14日)です。 1シーズンの累計降雪量は平均1,134cm、最多は2,103cm(1944〜45年)。 1日の最大降雪は105cmです。
雪の降る日数は80日。根雪の期間は12月13日から4月15日までの124日間です。
文化庁は、市街地でも平年の積雪深が2mを超え、 積雪期が半年近くに及ぶと書いています。 観光協会は2〜3mの積雪になることもあり、一晩で50〜60cm積もることもあると説明しています。
2020年、十日町市のストーリー「究極の雪国とおかまち ―真説!豪雪地ものがたり―」が 日本遺産に認定されました。構成文化財は38件です。
行き方で1日の形が変わる
実務の注意です。
- 清津峡へ入る路線バスは「湯沢〜清津峡〜津南〜森宮野原駅線」の1系統だけです。 2025年10月1日改正の時刻表で、湯沢駅前〜清津峡入口は平日型・休日型とも1日4本ずつ。 片道は約24〜28分です
- 清津峡入口バス停からトンネル入口までは徒歩約30分。 往復でバス以外に1時間の歩きが乗ります。 坑内の往復30〜40分を足すと、バス1本ぶんの滞在が実質2時間前後になります
- 昼過ぎの帰り便の次は、夕方まで3時間45分ほど空きます。 組み合わせを外すと待ち時間が長いです
- 車なら塩沢石打ICから約20分、上越ICから約1時間20分、豊田飯山ICから約1時間15分。 駐車場は4か所で合計約155台、大型は第1駐車場の山側に7台です
- 入口までの歩きは、第1駐車場から3〜5分、第2駐車場から7〜10分です
- 県道清津公園線は道幅が狭く、降雪期は落雪・落石に注意が必要です
- 鉄路は北越急行ほくほく線。全長59.5kmのうち約7割がトンネルで、1997年3月に開業しました。 普通列車の多くが上越線経由で越後湯沢へ直通します
- 車椅子3台、ベビーカー2台、押し車1台の貸出があります
土産は乾麺のへぎそばと車麩
持ち帰るなら乾物です。
へぎそばは乾麺で売られています。 つなぎに布海苔を使う麺なので、家でゆでても、この土地の由来がそのまま残ります。
もう1つは車麩です。 小麦のたんぱくを焼きながら巻いた乾物で、厚みのある輪切りの形で売られています。
どちらも軽くて日持ちします。 雪の季節に行くなら、濡れない荷物という点でも扱いやすいです。
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泊まると、湯のほうに回れる
この1日で確実に落ちるものが1つあります。松之山温泉です。
汲み上げる湯は95℃です。約1200万年前の化石海水で、 日本三大薬湯の一つに挙げられています。
ただし松之山は市の西側、清津峡は東側です。東西31.4kmの市域の、別の端になります。 清津峡がバス1日4往復・バス停から徒歩約30分という条件なので、 同じ日に両方は収まりません。
十日町の宿は温泉地に散っています。 松之山の湯本、清津峡の近く、信濃川ぞい、高原、そして市街です。
泊まる場所を決めると、翌日に動ける方向も決まります。

十日町・清津峡
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服装と持ち物
- トンネルを往復30〜40分歩きます。歩けるきれいめスニーカーで
- 坑内は濡れていることがあります。滑りにくい靴底で
- 谷の中なので市街より冷えます。羽織りものを1枚
- 床に薄く水を張った区画があります。裾の長い服は避けてください
- 冬に行くなら、市街地でも平年2mを超える土地です。防水の靴と手袋を
