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旅行
浜田・石見畳ヶ浦日帰りモデルコース|地震が持ち上げた海底を歩く
公開: 2026-10-24 | #浜田 #石見畳ヶ浦 #日帰り #観光 #中国
浜田市は島根県の西、日本海に面した石見地方の中心です。 面積は690.64km²で、民有地の81.3%が山林です。人口は46,631人。 広島からは車で約1時間半です。石見交通の高速バス「広浜線(いさりび号)」も広島市・北広島町と結んでいます。
隣の石見銀山が銀を掘って運んだ土地なら、浜田は断層の土地です。 海に突き出した第三紀の丘陵が日本海へ落ち、その崖下で1872年(明治5年)の地震が海底を1〜1.5m持ち上げました。 同じ丘の頂に城が建ち、同じ急さが鉄道を通せず、崖の先の深い沖合が魚を育てています。
先に確かめておくこと
千畳敷と呼ばれる波食棚は、文化庁の指定解説で海床の高さが水面上1〜1.5mしかないと書かれています。 濡れた岩と亀裂の上を歩く場所です。 潮や波でどこまで入れるかを明記した公式のページは見つけられませんでした。現地の掲示と浜田市観光協会で確かめてください。 畳ヶ浦は第1トンネルを抜けないと出られず、戻りも同じトンネルです。
落差約3mの礫岩層と小洞窟が見える「めがね橋」は、2024年(令和6年)1月17日から事故防止のため通行禁止です。 いまは見学できません。
観光ボランティアガイドは畳ヶ浦の入口に常駐します。 常駐するのは3〜6月と9〜11月の日曜で、その時間内なら予約は要らず無料です。 7〜8月と12〜2月、ほかの曜日は1週間前までの予約が必要で、不定期と悪天候のときは中止になります。
アクアスのシロイルカパフォーマンスは、2026年8月28日にシロイルカの「シーリャ」が死亡したことを受け、同居個体の体調確認のため当面の間中止です。 2026年10月時点の公式ニュースに再開の告知はありません。 バブルリングを目的にするなら、出発前に公式を見てください。休館日も決まっているので、行く日に開いているかを合わせて確認してください。
駐車場の差が大きい土地です。 アクアスは普通車2,000台とバス50台を無料で置けますが、畳ヶ浦は有料で数台しかありません。混雑する日は停められません。
冬は海岸と内陸で別の土地になります。 浜田の月平均風速は令和7年の1月が4.7m/s、7月が2.7m/sでした。 内陸の弥栄町は令和7年2月に降雪合計140cm・最深積雪43cmです。金城・旭・弥栄へ入るなら冬装備が前提になります。
1日の流れ
- 09:40
浜田駅に着く移動
JR山陰本線は1〜2時間に1本という前提で組みます。車なら広島から約1時間半、石見交通の高速バス「広浜線(いさりび号)」もあります。
- 10:10
浜田城跡の石垣を見る移動
1620年に市街地中央の標高67mの山で築城が始まり、1866年7月18日に落城しました。いまは石垣だけが残ります。
- 11:20
浜田漁港のお魚市場で昼食移動
島根県内唯一の特定第3種漁港です。1990年の198,104トンから、令和7年は9,177トンまで減りました。
- 13:30
石見畳ヶ浦に入る移動
浜田駅から江津方面行きバス「千畳苑口」下車で徒歩15分。駐車場は有料で数台しかありません。
- 14:00
千畳敷を歩く
波食棚は約49,000㎡。海床の高さは水面上1〜1.5mで、濡れた岩と規則正しい亀裂の上を歩きます。
- 15:00
ノジュールと貝の化石群を見る
貝化石・鯨骨・流木片を核心とする球塊です。ハート形に見える「ノムラナミガイ」の断面も点在します。
- 16:10
しまね海洋館アクアスへ移動
飼育は約400種・約1万点、シロイルカは6頭です。シロイルカパフォーマンスは当面の間中止です。
- 17:40
浜田駅から帰る移動
アクアス前から浜田駅まではバスで約15分です。山陰本線は本数が限られるので、帰りの便を先に確かめてください。
- 時刻は目安です。列車やバスのダイヤは改正で変わるため、出発前に各社の時刻表でお確かめください。
1872年の地震が、1600万年前の海底を持ち上げました
数字から入ります。水面上1〜1.5m。
石見畳ヶ浦(浜田市国分町)は1932年(昭和7年)3月25日に国の天然記念物に指定されました。 指定基準には4項目が挙げられていて、そのうちの1つが「(五)地震断層など地塊運動に関する現象」です。 ほかの3つは岩石鉱物化石の産出状態、岩石の組織、風化及び侵蝕に関する現象です。
文化庁の指定解説はこう書いています。 第三紀の丘陵が海に臨んで波蝕崖をなし、その崖下に「千畳敷」とする隆起海床が広がる。 海床の高さは水面上わずかで、明治5年2月の浜田地震で隆起して水面上に現れたもの。 そして「有史後ノ隆起海床トシテ模範的ノモノ」と記します。
浜田地震の規模は、地震調査研究推進本部の資料でM7.0〜7.2です。 石見地方では1676年にM6.3、1859年1月にM6.5、同年10月にM6.4の地震も局地的な被害を出しました。 断層が動き続けている土地で、明治5年の浜田地震の記念碑が浜田市牛市町に建っています。
歩く面そのものは、もっと古いものです。 浜田市観光協会は地層を約1,600万年前、波食棚を約49,000㎡と記載しています。日本海ができた2400万〜1500万年前の堆積です。 文化庁の指定解説は千畳敷の広さを「三町歩余」(約3ha)としています。
崖の高さは資料が食い違います。文化庁の指定解説は約20m、浜田市観光協会は約25mで、どちらとも書けません。 1600万年前の浅い海の底が、明治5年の地震で靴の下に来たというのが、ここで見るものです。
球塊と洞窟は、同じ断層が作りました
千畳敷の上には丸い塊が転がっています。 文化庁の指定解説は、貝化石・鯨骨・流木片を核心とする球塊(ノジュール)が多数あると記します。 貝やクジラの骨のまわりに岩が固まった形です。
断層のほうは、地形を刻みました。 賽ノ河原洞窟と龍穴という洞窟、犬島・猫島・馬ノ背岩という岩が、断層に沿ってできています。 千畳敷の北部には粗粒玄武岩の岩脈が露出します。
亀裂が縦横に規則正しく走るので、畳を敷き詰めたように見えます。これが名前の由来です。 ハート形に見える「ノムラナミガイ」の断面化石も点在します。
ボランティアガイドのコースは、畳ヶ浦入口→展望デッキ→ノジュール→流木の化石→馬の背→ハートのハッピーシェル→貝の化石群→入口で、約1.0km・約60分です。 どれが化石でどれが断層かは、言われないと分かりません。常駐する日に当てる価値があります。
同じ丘の頂に浜田城があります
畳ヶ浦の崖を作った丘陵は、城の土台でもあります。
1619年(元和5年)、古田重治が松坂藩(三重県松阪市)から入って浜田藩が成立しました。5万4000石です。 翌1620年に市街地中央の標高67mの山で築城が始まり、1623年(元和9年)にほぼ完成しました。
藩政は古田家2代、松平(松井)周防守家5代、本多家3代、松平(松井)周防守家4代、松平(越智)右近将監家4代と移ります。 248年続いた藩は、松平武聡のときの長州との戦いで、1866年(慶応2年)7月18日に落城しました。 いま残っているのは石垣だけです。『続日本100名城』に入っています。
城山には旧浜田県庁の門があります。 1870年(明治3年)に浜田県が設置され、1872年頃にその県庁の門として建てられ、1967年(昭和42年)に現在地へ移されました。
なぜこの山だったのか。 海に突き出した丘なので、海と城下が一度に見えます。 江戸時代の浜田藩内の貿易港は外ノ浦・瀬戸ヶ島・長浜の3つで、北前船が寄港しました。 崖が防御になり、港が経済になったという配置です。 外ノ浦には日和山方角石と金刀比羅神社が残り、2018年に日本遺産「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間」に認定されています。
魚が濃いのは、沖がすぐ深いからです
港の数字から入ります。 浜田漁港は島根県内唯一の特定第3種漁港です。1952年(昭和27年)に第3種、1969年(昭和44年)に特定第3種の指定を受けました。 1990年(平成2年)には198,104トン・116億円を揚げ、全国の漁港別漁獲量で第10位でした。 令和7年は9,177トン・約33億円で、ピークの約20分の1です。 経営体は昭和48年の389から令和5年の96へ、就業者は1,056人から186人へ、漁船は623隻から114隻に減りました。
それでも魚の中身は変わりません。理由が沖にあります。
「どんちっちアジ」は浜田港に揚がるマアジです。 島根県西部沖には体の半分以上が脂で構成されるプランクトン「カラヌス」が生息し、マアジの栄養源になっていると考えられています。 旬は概ね4〜9月で、脂質は10%を超え、ときに15%を超えます。一般のアジは4.5%です。
「どんちっちノドグロ」はアカムツで、「浜田市の魚」に選ばれています。 島根県沖から山口県沖は日本有数の漁場で、沖合底びき船が獲った80g以上をブランドとして認定します。漁期は8月中旬から5月末。地元では煮付けが普通です。
「どんちっちカレイ」はミズカレイ(ムシガレイ)・エテカレイ(ソウハチ)・ササカレイ(ヤナギムシガレイ)の3種です。 島根県はカレイ塩干品の生産量が全国第1位で、約5割のシェアがあります。産卵前で脂がのった一夜干しの旬は8月中旬から翌年2月末です。 冬は底びき網のあんこうも主力で、市が「アンコウ料理普及協力店」を募集しています。
崖が海に落ちる土地は、沖がすぐ深くなります。 深い漁場が近いことと、干物を仕上げられる海風があったことが、同じ港で重なりました。
アクアスは市でいちばん人が来る場所です
島根県立しまね海洋館アクアス(浜田市久代町)は、島根県立石見海浜公園内にある鉄筋コンクリート3階建の水族館です。 延床面積は約14,000㎡、総水量は約4,280トン、飼育は約400種・約1万点。浜田市観光協会は「中国・四国地方最大級」と記載します。
人の集まり方が極端です。 令和7年の入り込みは379,324人で、市全体の1,509,702人の4分の1を占める市内最大の集客施設でした。 8月は80,886人、1月は15,581人。同じ施設で月の客数が5倍以上動きます。
シロイルカは、公式サイトが「西日本でシロイルカが見られるのはアクアスだけ」と明記しています。 飼育は6頭で、ミーリャ・ナスチャ・アンナ・リーリャ・アラン・ランゲルです。 「幸せのバブルリング」は2007年(平成19年)9月28日に第41類で商標登録されています。
ただし、そのパフォーマンスは当面の間中止です。 2026年8月28日午前1時20分に17歳のオス「シーリャ」(体長408cm・体重約700kg)が死亡し、同居個体の体調確認のために止まっています。 9月24日に公表された病理検査報告では、急性の循環不全から呼吸不全に至った可能性が示唆され、感染症由来の可能性は極めて低いと判明しました。
会えないわけではありません。 2024年生まれのアラン(6月24日生)とリーリャ(7月1日生)は、2階のシロイルカパフォーマンスプール横のホールディングプールにいます。 リーリャは国内2例目の人工保育で成育した個体で、2頭の命名日は2026年1月10日です。 アシカ・アザラシのパフォーマンスは1日の実施時間が決まっていて、アザラシの「なかよしタイム」は季節によって実施しない日があります。 冬にはペンギンパレードなどの限定企画が集まります。客が少ない季節に企画が寄る形です。
鉄道は、この地形を越えられませんでした
丘の急さが残したものが、もう1つあります。
広浜鉄道今福線は、広島と浜田を結ぶために1933年(昭和8年)に着工した鉄道です。 旧線は下府駅〜石見今福駅の工事がほぼ完成したところで1940年(昭和15年)に中断し、戦後は浜田駅起点の新線として再開しましたが、国鉄の赤字で1980年(昭和55年)に工事が中止されました。 列車は1本も走っていません。
残ったのは構造物です。 「今福線コンクリートアーチ橋群」は2008年(平成20年)に土木学会選奨土木遺産に認定されました。 4連アーチ橋は全長62mで1938年頃の完成、第一下府川橋梁は全長86mで1971年(昭和46年)の完成です。 2019年(令和元年)に転落防止柵が設置され、橋梁の上に立てるようになりました。 新線と旧線の遺構を同時に眺められる「新旧交差点」は、全国的に珍しい場所です。今福第五トンネル内にはJR西日本の地震計が置かれています。
なぜ完成しなかったのか。 浜田市は面積690.64km²で民有地の81.3%が山林、1,000mを超える山は天狗石山1,192mと大佐山1,069mの2座です。 主要河川は周布川44.6km、三隅川40.9km、下府川22.1km、浜田川19.5kmで、すべて内陸の金城町・弥栄町から日本海へ短く落ちます。 短く急な谷に線路を通すには、橋とトンネルを積み重ねるしかありません。
鉄道で越えられなかった地形が、そのまま車とバス前提の土地を作りました。
遺構巡りは日帰りの行程には入れていません。 第二下府川橋梁から鉄楽の道、新旧交差点までは自動車が入れず、石見公民館佐野分館に駐車して徒歩で往復約3.4kmかかります。 歩道も柵もない道で、立入禁止の遺構が4か所あります。見るなら半日を別に取る形です。
本数と駐車場で決まることがあります
実務の注意です。
JR山陰本線 浜田駅の本数は、令和5年(2023年)10月時点で江津・大田市方面が19本(うち特急7本)、益田・東萩・新山口方面が18本(うち特急7本)です。 平成30年(2018年)10月は26本(特急7本)と21本(特急7本)でした。米子〜益田の快速「アクアライナー」は令和4年(2022年)3月に全廃されています。 1〜2時間に1本という前提で組む必要があります。 令和2年度の市内の駅の日平均乗車人員は1,000人/日未満で、駅前にタクシーが常時待機している規模ではありません。
石見交通の路線バスは、2026年(令和8年)7月13日から当面の間、浜田益田線・周布線・弥栄線・長沢瀬戸ヶ島線の4路線が臨時ダイヤです。 訪問時点のダイヤを事業者のサイトで確認してください。
「はまだマリンエリア/アクアスエリア1日バス乗車券」が2021年(令和3年)10月から販売されています。アクアス前と三宮神社前の両方が対象エリアに入ります。
畳ヶ浦はJR下府駅から徒歩25分、浜田駅から江津方面行きバス「千畳苑口」下車で徒歩15分、浜田自動車道の浜田ICから車12分です。駐車場は有料で数台、公衆トイレはあります。 アクアスはJR波子駅から徒歩10分、浜田駅からJR江津駅行きバスで「アクアス前」下車すぐ(約15分)、山陰道江津道路の浜田東ICから車6分です。
空路は萩・石見空港(島根県益田市)で、ANAの羽田便が1日2往復・飛行時間は約90分、大阪(伊丹)は季節便です。 浜田への直通は前日17時までの予約制の乗合タクシーだけで、浜田市の地域公共交通計画はこれを「本市と萩・石見空港を直通で結ぶ唯一の交通手段」としています。
お土産は練り物と乾き物です
赤天は浜田の定番の練り物です。浜田市観光協会も特産品販売所の定番品として記載しています。 沖合底びき網とまき網で雑多な魚が揚がる港なので、すり身にして揚げる加工が町の技になりました。 のどぐろを混ぜたさつま揚げ、あご野焼き、飛魚のすり身を詰め合わせた真空パックの化粧箱が、持ち帰りに向きます。
乾き物も強いです。 島根県産の板わかめは「ふるさと認証食品」の乾燥わかめで、2袋でメール便に収まる薄さです。 そばは出雲の乾麺が手に入ります。極細の自家製粉のものと、有機JAS認定の十割そばがあります。
どれも常温で軽いので、1日歩く行程の最後に買っても荷物になりません。
本田商店 有機JAS認定 有機十割そば 8人前まとめ買いセット 有機そば 十割蕎麦 オーガニックそば 出雲そば 出雲蕎麦 乾麺 日本そば そば粉100% 十割蕎麦麺 本格そば 高級そば ご当地そば 島根 出雲 年越しそば ざるそば かけそば お取り寄せ グルメ
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泊まると、土曜の夜が付きます
このコースを泊まりにする意味は石見神楽です。
石見神楽の定期公演(夜神楽)は、三宮神社(大祭天石門彦神社・浜田市相生町)の屋内で毎週土曜の夜に行われます。 約60分で、終わるのは21時を回ります。そこから乗れる列車もバスもありません。日帰りでは行程に入らない時間帯です。
規模も昼とは別です。 「浜田の夜神楽週末公演」の入り込みは令和7年で3,154人。月別では11月の703人が最多、1月の70人が最少でした。 1回あたり数十人という客席です。石見神楽は2019年5月20日に日本遺産に認定され、構成文化財は52件、浜田市内の神楽社中・保存会は16、演目は30種類以上あります。
浜田の宿は、内陸の温泉と駅前のビジネスホテルに分かれます。 美又温泉は市街地から内陸の金城町にあり、「美人湯」として紹介され、温泉成分から開発された商品もあります。 令和7年の入り込みは旭温泉86,713人、湯屋温泉73,815人、美又温泉30,143人でした。 神楽に合わせるなら市街地、湯を目的にするなら内陸という選び方になります。

浜田・石見畳ヶ浦
東横INN浜田駅北口
★3.84¥4,158〜/人(2026-09-21時点)
JR浜田駅徒歩3分!全国の鉄道ファンの聖地ゆうひパーク三隈は車で20分!食事処や道の駅もあります!
楽天トラベルで見る※料金は取得時点の最低料金の目安です。プラン・日程により変わります。
服装と持ち物
- 千畳敷は濡れた岩と亀裂の上を歩きます。歩けるきれいめスニーカーで
- 畳ヶ浦は第1トンネルを抜けて出入りします。両手が空くリュックで
- 日本海に面しているので冬の風が強く、1月の月平均風速は4.7m/sです。羽織りものを1枚
- 内陸の金城・旭・弥栄へ入るなら冬装備で。弥栄町は令和7年2月に最深積雪43cmでした
- 畳ヶ浦の駐車場は数台です。混雑する日はバスか徒歩の経路を用意してください
