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旅行

日が短い冬の旅行の組み方|明るい時間へ屋外を寄せる

公開: 2026-10-25 | #冬 #旅行 #日照 #観光

冬の旅行は、明るい時間の長さを先に決めてから予定を並べたほうが崩れません。

同じ季節でも、使える明るさは行き先で変わります。冬至ごろの日の入りは根室と鹿児島で1時間34分違います。決めているのは暦ではなく、緯度と経度と、日の当たる斜面の向きです。

冬の昼が短く、日の差す向きが南へ寄る

地球の地軸は23.4度傾いています。冬はこの傾きのために太陽の南中高度が下がり、昼が短くなります。

国立天文台の暦計算室の値では、東京の昼の長さは冬至ごろが約9時間45分(日の出6時47分、日の入り16時32分)、夏至ごろが約14時間35分(4時25分、19時00分)で、冬は約4時間50分短いです。

太陽の高さも足りません。冬至の南中高度は「90−その場所の北緯−23.4」度で求められ、東京では30.9度、根室では23.3度しか上がりません。南中の時刻は東京が11時39分、根室が11時16分です。

方位も偏ります。冬至ごろの東京は日の出の方位が118.6度、日の入りの方位が241.4度で、真東の90度・真西の270度から約28.6度も南へ寄っています。低い角度で南寄りから日が差すので、日が当たる斜面の向きは限られます。

日の入りが最も早いのは冬至より半月ほど前

冬至を目安にすると半月ずれます。

国立天文台は、日の入りが最も早い時期は冬至より半月ほど前、日の出が最も遅い時期は冬至より半月ほど後になると説明しています。原因は南中の時刻が年間を通して動くことです。

東京では最も早い時期の日の入りが16時28分で、10日ほどほとんど動かない期間があります。夕方の明るさが戻りはじめるのはこの底を過ぎてからなので、日の入りの早さだけを見るなら冬至を待つ必要はありません。

日の入りは根室と鹿児島で1時間34分違う

経度が1度東へ進むごとに、日の出と日の入りは4分早くなります。

冬至ごろの日の入りは根室が15時45分(東経145.58度)、東京が16時32分(139.74度)、高知が17時02分(133.53度)、鹿児島が17時19分(130.55度)です。根室と鹿児島では1時間34分の差があります。

昼の長さは緯度で変わります。冬至ごろは根室が約8時間58分(北緯43.33度)、東京が約9時間45分(35.66度)、鹿児島が約10時間6分(31.60度)で、根室は東京より47分短いです。

北や東へ行けば夕方が早く来て昼も短く、西や南へ行けば日の入りが遅くなって昼も長くなります。

条件ごとの組み方

条件組み方
日の入りが最も早い時期に出かける冬至を基準にしない。東京では16時28分で10日ほど動かない時期があるので、屋外の見どころを午前から午後の早い時間に寄せ、屋内と食事を日の入り後に回す
北や東の土地へ行く1日の終わりを前倒しする。冬至ごろの日の入りは根室15時45分、東京16時32分。昼の長さも根室は約8時間58分で、東京より47分短い。夕方が早く来る前提で、移動と食事を暗くなってからに寄せる
屋外の時間を長く取りたい西や南の地点を選ぶ。冬至ごろの日の入りは鹿児島17時19分、高知17時02分で、東京の16時32分より遅い。昼の長さも鹿児島は約10時間6分で、東京の約9時間45分より長い
日本海側へ行く晴れ間を前提に組まない。屋内の見どころを等間隔に挟み、晴れたらその場で屋外の順番へ入れ替えられる並びにする
山間・谷筋・北向きの斜面へ行く暦の日の入りより早く暗くなるものとして見る。南中高度は東京で30.9度、根室で23.3度しかない。尾根や南から西に開けた場所を午後に、日陰になりやすい谷を午前に当てる
日の入りに間に合わなかった薄明の30分を勘定に入れて切り上げる。それ以上を屋外の予定に使わず、照明のある場所へ移る判断にする

日の入り後に歩けるのは30分ほど

日の入りの瞬間に真っ暗になるわけではありません。国立天文台の目安では、歩ける明るさが残るのは市民薄明の30分程度まで、空の色が残るのは天文薄明の1時間30分程度までです。

帰路に見込めるのは最初の30分だけです。照明のない区間は、この幅のうちに抜ける計画にします。山影や曇天ではこの明るさが当てになりません。暗くなる時刻が暦の日の入りより早く来るものとして、折り返しの時刻を決めます。

日本海側は晴れ間を前提に組まない

気象庁の平年値(30年統計)では、12月の日照時間は金沢68.9時間、東京174.4時間で約2.5倍の差があります。1月は金沢62.3時間、東京192.6時間で約3倍です。年間では金沢1,714.1時間、東京1,926.7時間なので、差は冬に集中しています。

日が短いうえに曇りやすいので、日本海側では屋外の予定を一列に並べないほうが安全です。屋内の見どころを間に挟み、晴れ間が出たときだけ外を当てる形にします。

その条件なら、ここへ行く

  • 函館山夜景と朝市 — 北へ行くほど昼が短く夕方が早く来ます。朝市で午前を使い、夜景は日の入り直後に始まるので、明るい時間を昼の見どころに全部振れます
  • 銀山温泉の雪景色 — ガス灯が主役になるのは日が落ちてからです。明るい時間を雪景色の散策に充て、暗くなってからを灯りに回すと、1日を2つに割れます
  • 日光1泊2日モデルコース — 奥日光は標高1,290mで山に囲まれます。南中高度が30度前後しかない時期は谷筋が早く陰るので、午前に高く開けた場所、午後に西が開けた場所という順番が効きます
  • 清水寺と東山さんぽ — 京都盆地の東側で、西を向いた斜面を歩きます。日の入りの方位が真西から南へ大きく寄る時期なので、西向きの斜面には午後遅くまで日が当たります
  • 鹿児島1泊2日モデルコース — 冬至ごろの日の入りが17時19分、昼の長さが約10時間6分で、東京の16時32分・約9時間45分を上回ります。日が短い時期に屋外を長く歩きたいときの行き先になります
  • 金沢1泊2日モデルコース — 12月の日照時間の平年値が68.9時間で、東京の174.4時間とは約2.5倍の差があります。兼六園や茶屋街と屋内の見どころを交互に置く組み方の代表例です

服装と持ち物

日の入りの前後で体感が大きく落ちます。歩きを午前から午後に寄せるぶん、暗くなってからの装備は宿へ戻る前提で軽くできます。

  • 重ね着の内側から効かせるなら防寒インナーを1枚足す
  • 雪や凍結のある行き先はブーツの選び方で足元を決める
  • 北海道へ行くなら北海道・冬旅の服装が屋内との出入りまで扱っています
  • 行き先の日の入り時刻を出発前に調べる。住んでいる場所と1時間以上違うことがあります
  • 日の入り後に屋外を歩く区間が残るなら、小さな明かりを持つ

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