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旅行
与論島1泊2日モデルコース|21等級の夜は、泊まらないと来ない
公開: 2026-10-24 | #与論島 #鹿児島 #1泊2日 #観光 #九州
与論島に泊まる理由は、夜の暗さです。
2021年度の夜空の明るさ調査(単位mag/□″)で、島内の複数地点が21等級以上を記録しました。 観光協会は「日本で一番暗い場所に選ばれた」と書いています。
町ぐるみで街灯の照明対策を進めてきたことが評価され、2023年にGreen Destinations「世界の持続可能な観光地TOP100」に選ばれています。 星のソムリエが案内する星空ツアーもあります。
そして空路は3路線とも1日1便、フェリーの与論寄港も各方向1日1回です。日帰りの旅程では、日没後に島にいられません。
時刻が先に決まるもの
- 星空ツアーは夜だけです。1泊なら、夜は1回しかありません
- 百合ヶ浜が現れるのは春から夏にかけての大潮の干潮の時間帯です。干潮の時刻は日ごとに違うので、行程を潮に合わせる側になります
- 大金久海岸の沖合約1.5kmまでは、マリンショップのグラスボート等で約20分。干潮時刻に合わせた運航なので予約が前提です
- 観光協会の出現予測は3段階(◎○△)で日別の干潮時刻つきですが、「百合ヶ浜の状態や風や波の影響で予測どおりでも出現しないことがある」と明記されています。浜に更衣室もトイレもシャワーもありません
- ビーチリング(大金久、別名タイムトンネル)と、皆田海岸から皆田離への道は、潮が引いたときだけ出ます
- 茶花漁港の競りは毎朝8時からです。泊まった翌朝にしか入りません
- 海に入れるのは5月から10月です。7・8月は旅行者が集中して交通と宿が混み合います
- 与論の十五夜踊は旧暦3月・8月・10月の各15日、年3回だけです
- 赤崎鍾乳洞は不定休で臨時休業があり、2026年10月時点では改装工事中です。行く日の営業状況を電話で確かめてください
- 台風は早ければ6月から10月頃までです。フェリーが長い時は1週間ほど止まることがあると観光協会が明記しているので、帰りの便が飛ばない前提で延泊の算段が要ります
1日目
- 10:00
与論空港に着く移動
鹿児島から576km・約95分です。3路線とも各1日1便で、平均利用率は65.9〜84.9%です。
- 11:00
茶花で車を借りる移動
信号機は島内に1か所だけです。一周約60分なので、潮の時刻に合わせて動けます。
- 12:00
大金久海岸に出る移動
島最大のビーチです。ここから沖合約1.5kmの砂の州を目指します。
- 12:40
潮が引くのを待って百合ヶ浜へ移動
グラスボート等で約20分。干潮時刻に合わせた運航なので予約が前提で、浜にトイレも更衣室もシャワーもありません。
- 14:00
ビーチリングを探す
大金久では潮が引いたときにしか現れません。イチャジキ浜でも潮が引くと出ます。
- 16:00
宿に入る移動
宿はホテル3軒と旅館・民宿・ペンション・1棟貸し79軒です。島全体の収容は一般客1,117人です。
- 18:30
島の魚と黒糖焼酎で夕食
令和6年度の水揚量254tのうち47%がソデイカ、21%がシビ・マグロです。黒糖焼酎は奄美群島だけで造れる酒です。
- 20:30
星空ツアーに出る移動
2021年度の夜空の明るさ調査で島内の複数地点が21等級以上を記録しました。星のソムリエが案内します。
2日目
- 08:00
茶花漁港の競りを見る移動
毎朝8時からです。茶花は役場・港・商店・郵便局が集まる中心地で、1905年に戸長役場が城から移りました。
- 09:30
与論城跡の石垣を見る移動
1405〜1416年頃に王舅が築いて未完成のまま終わりました。石垣500m余が残り、2025年3月10日に国の史跡になりました。
- 10:30
屋川で水の出どころを見る
鍾乳洞の水脈を使った井戸で、石の樋が十数mつながります。町で初めての簡易水道は1964年に茶花と立長にできました。
- 11:30
与論民俗村で芭蕉布を見る移動
与論島の芭蕉布製造技術は2020年3月16日に国の重要無形民俗文化財です。栽培から織りまで9工程が伝承されています。
- 13:00
寺崎海岸で沖永良部を探す移動
32.5km先の沖永良部島が、天気のいい日に海沿いから見えます。
- 15:00
ヨロン駅から空港へ移動
鉄道のない島の記念物で、5mほどのレールと駅名標が置かれています。空港から車2分です。
- 16:30
与論空港から帰る移動
帰りの便も1日1便です。台風期は欠航を前提に、延泊の算段をしておいてください。
- 時刻は目安です。列車やバスのダイヤは改正で変わるため、出発前に各社の時刻表でお確かめください。
暗さは、町が灯りを抑えた結果です
夜の暗さは放置の結果ではありません。
町は街灯の照明対策を進めてきました。 それが評価されて2023年にGreen Destinations「世界の持続可能な観光地TOP100」に入り、2026年6月にはシルバーアワードを受けています。 総合評価は7.4/10で、自然・景観が9.3、文化・伝統が9.2。日本で8地域目、九州では初めてです。
海の側も同じ形で管理されています。
- 2007年に「与論町ヨロン島サンゴ礁条例」を制定しました
- 観光協会がサンゴのリーフチェックを年2回(夏と秋)実施しています
- 2021年に日本版持続可能な観光ガイドライン(JSTS-D)の全国15モデル地区の1つに選ばれました
- 島は奄美群島国立公園の区域です。1974年2月15日に国定公園、2017年3月7日に国立公園になり、陸域42,196ha・海域公園地区計1,124haのうち、与論島には「与論島礁湖」「与論海岸」の海域公園地区があります
ここで1つ、はっきりさせておきます。 2021年に世界自然遺産に登録されたのは奄美大島・徳之島・沖縄島北部・西表島で、与論島はその区域ではありません。 与論島が入っているのは国立公園です。
1日目は潮で動き、2日目は便に縛られる
この2日の順番には理由があります。
1日目に潮と夜を重ねます。 百合ヶ浜は干潮の時間帯だけ現れ、その時刻は日ごとに違います。到着の日は、帰りの時間に縛られないので潮に合わせられます。
2日目は違います。 空路は3路線とも1日1便、フェリーの与論寄港も各方向1日1回です。 帰る日は、便の時刻に行程を合わせる側になります。
逆にすると、2日目の干潮が帰りの便と重なったときに、百合ヶ浜も便も片方しか選べません。
夜も同じです。1泊なら夜は1回しかなく、それは1日目の夜です。 星空ツアーを2日目に回す余地はありません。
だから1日目に、潮で決まるものと夜しかないものを詰めます。
2日目の朝が、競りと城跡になる理由
2日目に残すのは、潮も夜も要らないものです。
朝いちばんは茶花漁港の競りです。毎朝8時からなので、泊まった翌朝にしか入りません。
茶花は役場・港・商店・郵便局・漁港が集まる中心地です。 1905年に戸長役場が城から茶花へ移り、1951年にまず茶花へ電灯が入りました。
競りに並ぶものは、島の海の形を映します。 令和6年度の水揚量254t・水揚高2.60億円のうち、ソデイカが47%、シビ・マグロが21%です。 サンゴ礁が切れたところから急に深くなる海なので、深いところを狙う漁が軸になります。
そのあとに城跡と屋川に回ります。どちらも潮と無関係で、時間の制約がありません。
時刻が決まっているものを先に置き、決まっていないものを後ろに置く。それだけの順番です。
1405年の石垣と1561年の踊りは、同じ場所にある
2日目の中心は与論城跡です。
築いたのは琉球北山王の三男・王舅で、1405〜1416年頃のことです。 北山王が滅んだため、城は未完成で終わりました。
残っているのは天然の三層の断崖と、それを結ぶ石垣500m余。 北端から南東へ200m余の石積みもあり、2025年3月10日に国の史跡に指定されました。
断崖は人が積んだものではありません。隆起サンゴ礁の段差です。 周囲23.7km・最高標高97.1mの平らな島で、段差が使えるのはここだったということです。
城跡には地主神社があります。 ここで奉納されるのが与論の十五夜踊で、1561年(永禄4年)創作です。 1993年12月13日に国の重要無形民俗文化財に指定され、旧暦3月・8月・10月の各15日に奉納されます。 二番組は座元・旗振り・太鼓打ち・手引き・踊り子8名の計12名、一番組は9名です(令和6年3月末)。
城として未完成のまま終わった場所に、いまも年3回の奉納が残っています。
国史跡になったのは2025年3月で、まだ直後です。歩ける範囲は現地の表示に従ってください。
手仕事も2日目に入れてあります。 与論島の芭蕉布製造技術は2020年3月16日に国の重要無形民俗文化財で、イトバショウの栽培から織りまで9工程が伝承されています。 与論民俗村で芭蕉布織り体験ができます。
屋川を先に見ると、鍾乳洞の意味が変わる
屋川(ヤゴー)があるのは城集落です。城跡と同じ集落です。
鍾乳洞の水脈を使った井戸で、石の樋が十数mつながっています。 水道が入る昭和期までは城集落の生活用水で、戦中は防空壕でした。
なぜ井戸が水源になったのか。島に常流河川が1本もないからです。
与論島は隆起サンゴ礁(琉球石灰岩)の段丘で、面積20.58㎢。 石灰岩は水を通すので、降った雨は地表を流れずに岩の中へ入ります。
川として海へ出る代わりに、地下を通って洞窟の湧水になりました。
だから島の飲料水は地下水です。 町で初めての簡易水道は1964年に茶花と立長にでき、2001年に淡水化施設が供用を開始しました。 令和6年度の上水道は給水人口4,984人・普及率99.9%・年間配水量715,661㎥です(与論町)。
屋川を見たあとに赤崎鍾乳洞へ行くと、順番が効きます。 鍾乳洞は観光用の穴ではなく、屋川の水が通ってきた側の断面です。 ただし不定休で、2026年10月時点では改装工事中です。
移動中に見えるのは、ほぼ畑です
2日間の車移動で目に入る景色も、同じ地形の結果です。
耕地面積は11.00㎢で島の総面積の約53%、林野は0.86㎢(4.2%)しかありません(農水省面積調査・県林業統計、令和6年)。
主作はサトウキビです。1986年に製糖史上最高の64,859t、2004年に過去最低の26,430tを記録しています。
冬の畑は別の作物になります。 令和6年度の農協共販では石川さといもが77,295千円、いんげんが112,789千円。 石川さといもは2月から6月下旬、島らっきょうは1月から6月が時期です。 ゴーヤーは冬にハウスで作って本土へ出し、夏は島内で売ります。
山の緑を探しても出てきません。段丘がそのまま耕地になった島です。
夏に行くなら、島のマンゴーは7月から9月中旬が旬です。
便と港と、台風の前提
実務の注意です。
- 空路は3路線で便数は各1日1便です(那覇便のみ「1(2)」と記載)。鹿児島576km・約95分がATR-72(70席)、那覇120km・約40分がDHC-8-Q400(50席)、奄美201km・約40分がATR-42(48席)です
- 平均利用率は鹿児島便65.9%・奄美-与論-沖縄便79.1%・那覇便84.9%(令和7年9月1日現在)です。繁忙期は席が取りにくい構造なので、宿より先に便を押さえる形になります
- 与論から奄美大島への直行便は2022年7月に廃止されました。奄美から与論は約40分の直行便が残っていますが、復路は那覇空港経由で約1時間45分かかります(乗継時間を除く)。奄美と組む旅程は往復で経路が変わります
- 与論空港は1976年5月1日の供用で、滑走路1,320m×120m・敷地22.1ha、管理者は鹿児島県です
- フェリーはマルエーフェリーとマリックスラインが毎日交互に運航し、与論寄港は上り・下りとも1日1回です。所要は鹿児島新港19時間40分(上り20時間20分)、那覇4時間50分、本部2時間30分、名瀬7時間50分です
- 与論港(供利港)は10,000t級が接岸できる岸壁190m(水深-9.0m)で、空港から車で約5分です。荒天時は茶花港に港変更となり、港変更や条件付寄港は直前まで決まりません。与論港から茶花港は車で約5分です
- 2026年10月は台風30号の影響で、鹿児島〜沖縄航路のフェリーが10月23日から27日にかけて複数便が欠航になっています(2026年10月24日時点)。欠航の決定は鹿児島新港発が当日午前中、那覇発が前日夕方までです
- 台風の記録は大きいです。2012年は台風16号で最大瞬間風速64.8m/s(災害救助法適用)、17号61.5m/s、15号44.6m/sが立て続けに襲来してガソリンが枯渇し、被災者用の応急仮設住宅8戸が入居を開始しました。2018年の台風24号は56.6m/sです
- 雨も振れます。令和6年は年平均気温23.9℃・年間降水量2,914.0mm・年平均風速4.9m/sで、11月だけで761.5mm降りました。観光協会は平年として22.9℃・1,798.1mm・5.2m/sを掲げています。町勢要覧の年表には24時間最大雨量594ミリの記録的大雨も載っています
- 島内は車で一周約60分、信号機は1か所だけです。公共バスは北回り・南回りの2系統が約1時間おきで、走るのは朝から夕方までの時間帯だけです。タクシーは1社、レンタカー4社・レンタサイクル2社です
- ヨロンマラソンは近年11月下旬の日曜です(2023年11月19日、2024年11月24日、2025年11月23日)。第1回は1992年で参加者1,317人。島の総収容が1,117人なので、この時期は宿が取れません
- 医療は1996年開院の病院1軒とクリニック1・診療所1・歯科2です。持病の薬は持参が前提です
黒糖と、奄美群島でしか造れない焼酎
持ち帰るものは2つの筋に収まります。
1つは黒糖です。 島の耕地11.00㎢の主作がサトウキビなので、加工の主軸がここになります。 粒の大きい加工黒糖はそのままかじれますし、きび酢を合わせた黒糖もあります。 「薩南諸島の黒糖製造技術」は2024年3月21日に国の登録無形民俗文化財になりました。
もう1つが黒糖焼酎です。 黒糖から焼酎を造れるのは奄美群島だけで、ほかの地域では造れません。 島内にも1947年操業の酒蔵が1軒あります。 紙パックは瓶より軽く、1.8Lでも荷物に入ります。
夜にこれを飲む場面があります。 居酒屋では「与論献奉」というもてなしに出会うことがあります。島に古くから伝わるもてなしだと観光協会が書いています。
店に並ぶのは与論島のものだけではありません。 奄美大島や徳之島の黒糖・黒糖焼酎も混ざります。奄美群島はどの島もサトウキビの島なので、群島でまとめて売られます。
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宿は、空港と港と海までの距離で選ぶ
与論島に温泉地はありません。鉄道もないので、駅前という選び方もできません。
宿はホテル3軒と、旅館・民宿・ペンション・1棟貸し79軒です。 総収容人員は一般客1,117人(令和7年4月1日現在)で、2024年の旅行客入込数は67,089人でした。 79軒のほうが圧倒的に多いので、小さな宿と1棟貸しが集落ごとに分かれて建つ形になります。
場所は茶花・立長・古里・麦屋・東区などに散っています。 茶花と立長は空港・港・商店に近い側です。古里や麦屋は集落のなかに宿が点在します。
島は一周約60分なので、どこに泊まっても移動時間は大きく変わりません。 明るさの調査で21等級以上が出たのは島内の複数地点なので、星のために宿の場所を絞り込む必要もありません。
選ぶ基準になるのは、空港と港からの距離、それと海までの距離です。 夜にツアーへ出るなら、集合場所からの距離も先に確かめてください。

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- 浜に日陰がありません。つばのある帽子と、肌を覆える上着を1枚
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- 令和6年は年間降水量2,914.0mmでした。雨は短時間で強く降るので、たたんで持てる雨具を
- 離島です。持病の薬は島で買えない前提で持っていってください
