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旅行
沼田・吹割日帰りモデルコース|7mの滝と、70m上の城下町
公開: 2026-10-24 | #沼田 #吹割の滝 #日帰り #観光 #関東
沼田市は群馬県の北部、利根川と片品川が合わさる一帯にあります。
玄関はJR上越線の沼田駅です。高崎から約49分、新幹線なら上毛高原駅で降りて関越交通のバスで約25分かかります。
市の面積は443.46km²、人口は42,074人・20,549世帯(2026年9月末)。
同じ群馬の草津や伊香保が湯の町なのに対して、沼田で見るのは川が削った地形そのものです。 滝と段丘と城跡は、1本の川の仕事です。
先に決めておく条件
- 吹割の滝の遊歩道は、例年12月中旬から3月下旬まで冬期閉鎖です。通年で夜間も通行止めになります
- 雨で増水すると川沿いが止まります。2026年9月9日に通行止めになり、12日に解除されました。沼田市観光協会は、今後も天候等により通行止めになることがあると明記しています
- 遊歩道には景観を守るために柵がありません。過去に落下による死亡事故が起きています。白線の内側に入らないこと
- 水量が増えるのは4月から6月の雪解けのころです。紅葉は例年10月下旬から11月上旬
- 冬は遊歩道が閉じるので、渓谷は六角堂から見ることになります。暖かい季節は植生で視界が遮られるため、これは冬だけの見方です
- 玉原湿原の木道は4月下旬から10月下旬です。ミズバショウは雪が解けた直後の4月下旬から5月上旬だけ
- 市内の文化財施設には休館日と年末年始の休みがあります。入るつもりなら先に確かめてください
- 2025年の秋はツキノワグマの出没が多く、沼田市内では市街地や通学路での目撃も出ています
通行と公開の状況は変わります。出発前に確かめてください。
1日の流れ
- 09:40
沼田駅に着く移動
高崎からJR上越線で約49分。停まるのは定期普通列車だけで、2026年3月14日改正で下り18本・上り18本です。
- 10:10
段丘を上がって沼田公園へ移動
市街地とJR沼田駅の高低差は約70m。段丘に関係する川は利根川・薄根川・片品川の3本です。
- 10:50
沼田城跡の西櫓台を見る
1682年に完全に破却され、残るのは本丸跡の西櫓台と石垣、本丸堀の一部だけ。1976年3月30日の市指定史跡です。
- 11:40
テラス沼田で城鐘を見る移動
2階の沼田市歴史資料館に、1634年に真田信吉が鋳造させた城鐘の実物があります。公園の鐘楼にかかるのは複製です。
- 13:10
鎌田線で吹割の滝へ移動
沼田駅から関越交通の路線バスで約40分。バス停から滝までは徒歩約3分(220m)です。
- 14:00
吹割の滝を上から見る
高さ7m・幅30m余。1936年12月16日に国の天然記念物及び名勝に指定された「吹割渓ならびに吹割瀑」です。
- 14:40
鱒飛の滝まで下る
高さ15m・幅6m余で、吹割の滝より高い。渓谷1周の遊歩道は約1時間で、観瀑台は3つあります。
- 16:10
沼田駅から帰る移動
吹割の滝からの戻りも鎌田線です。2026年4月1日改正の夏ダイヤで上り20本。冬ダイヤの本数は確かめていないので、季節が変わるなら先に見てください。
- 時刻は目安です。列車やバスのダイヤは改正で変わるため、出発前に各社の時刻表でお確かめください。
滝は高さ7m、下流の滝は15m
数字から入ります。
吹割の滝の正式名称は「吹割渓ならびに吹割瀑」です。 1936年12月16日に、当時の文部省から国の天然記念物及び名勝に指定されました。高さ7m・幅30m余。
同じ吹割渓谷の下流部には鱒飛の滝があります。 こちらは高さ15m・幅6m余で、吹割の滝より高い。 片品川を遡上する鱒がこの段差を越えられず飛び跳ねたことが、名の由来です。
高さでは下流の滝が勝ちます。 それでも吹割のほうが名前になったのは、落ち方が違うからです。
水は下へではなく、岩の割れ目に落ちる
吹割の滝は正面に落ちません。 川幅いっぱいに広がった岩盤の、真ん中の裂け目に吸い込まれます。
地面が割れていて、そこへ川が落ちます。名前はこの形から来ています。
割れた理由は岩です。 吹割渓谷は片品川が凝灰岩と溶結凝灰岩を削り込んだ区間で、範囲は上流の泙川合流点から下流の栗原川合流点までと定められています。 裂け目を作ったのは1万年です。
だから遊歩道は、滝を上から見下ろす位置を通ります。 落ち口と同じ高さに立てる滝、という見方になります。
硬くなった断層の左右だけが残った
渓谷の岩には役割分担があります。
屏風岩と獅子岩は、凝灰岩の河床を横切る断層に硅質・石灰質の鉱液が入り込んで沈殿したものです。 硬化したのは断層の左右約1mで、その部分だけが侵食に耐えて突き出しました。 屏風岩の岩石は、850万年以前の火砕流が固まったものです。
吹割瀑も、この断層の切れ目に沿ってできたU字谷です。 割れている場所に水が集まり、硬い場所が残りました。
河床には甌穴が並びます。 くぼみの石が水流で回転して岩を掘り下げた穴で、吹割の滝付近からにぐら石までの約1.5kmに分布します。 長径6〜7mが最大で、2〜3mのものが多い。 平面形はほぼ円形ですが、川の流れに直交する方向に細長くなります。
遊歩道は1周約1時間、観瀑台は3つ
1991年に、渓谷を1周する遊歩道が整備されました。 1周の所要は約1時間で、途中に観瀑台が3つあります。
浮島には浮島観音堂があります。 795年に観音不動昆沙門大師が創設したと記録され、天文3年に御堂が再造され、1984年5月にほぼ原型のまま新築されました。
本尊の浮島如意輪観音は、長く沼田にありませんでした。 金箔塗りを頼まれて明治26年に前橋へ渡り、1945年8月5日の前橋大空襲では預かり先が全焼しましたが、運び出されて焼失を免れます。 戻ったのは浮島橋の開通日にあたる1990年4月26日、97年ぶりでした。
滝つぼは竜宮に通じるという伝説があります。 借りた膳椀を一組返し忘れて以後借りられなくなったと伝わり、この「竜宮の椀」は現存しますが、一般の住民が保存しているため見学はできません。
駅と市街地の高低差が70mある
同じ川は、合流点の近くで別のものを作っています。
沼田の市街地は河岸段丘の上にあり、玄関口のJR沼田駅との高低差は約70mです。 段丘に関係する川は利根川・薄根川・片品川の3本。 市役所の海抜は414.039mあります。
駅前に立っても、城下町は見えません。崖を上がった先にあります。 この段丘は、多くの地理の教材で取り上げられています。
渓谷で岩を割った川が、ここでは台地を段々に削りました。 滝と段丘は別々の名所ではなく、同じ侵食の両端です。
水の無い高台に、真田が用水を引いた
段丘の上には水が届きません。だから長いあいだ無人でした。
最初に城を築いたのは、鎌倉時代以来の在地勢力である沼田氏の12代万鬼斎顕泰です。 1532年頃のことで、築城に3年かかりました。倉内城とも呼ばれます。
武田勝頼の命で真田昌幸が城を攻略したのが1580年、沼田氏が滅びたのが翌1581年です。 のちに秀吉の安堵を受け、1590年に嫡子の信幸(信之)が2万7千石の城主になりました。 真田氏はここから5代91年にわたって沼田領を治めます。
町を成立させたのは、信之が引いた用水です。 二の丸・三の丸・堀・土塁・大門を普請したのち、1597年に天守が完成しました。 幕府に提出した城絵図と古文書から、規模は「九間十間」で「五重」と分かっています。
水の無い高台に水を通したから、段丘の上に町が載りました。
残っているのは西櫓台と石垣だけ
5代信利が1681年11月に改易され、翌1682年に沼田城は完全に破却されて堀も埋められました。 以後、天守が再建されることはありません。
現存するのは本丸跡の西櫓台と石垣、本丸堀の一部です。 総曲輪の一部は沼田小学校と沼田女子高等学校の敷地になっています。 指定は国や県ではなく、1976年3月30日の市指定史跡です。
発掘調査は2016年度から続いていますが、調査区は現地説明会の終了後に保存のため埋め戻されます。 現地で見るのは建物ではなく、土地の形です。
公園の鐘楼にかかる城鐘は複製です。 実物は1634年に真田信吉が鋳造させて三の丸の楼で時報に使ったもので、群馬県指定重要文化財としてテラス沼田2階の沼田市歴史資料館にあります。 鐘楼そのものも1899年に旧沼田町役場の敷地に建ち、1964年の市庁舎改築で取り壊され、1983年に公園内へ復元されたものです。
二の丸跡の旧生方家住宅は17世紀末頃の建築で、東日本で最も古い部類の町家造りとして1970年6月17日に国の重要文化財に指定されました。 沼田市が譲り受け、文化庁の指導のもと初期形態に復原して、1973年に移築工事が完成しています。
城跡が公園として残ったのは、旧沼田藩士の子である実業家の久米民之助が1916年に私財で買い取り、1926年に沼田町へ寄付したからです。
雨が少なく日が長い盆地が、りんごを作った
地形は気候も決めています。
過去10年平均で、年平均気温12.7℃、年降水量1,110.6mm、年日照時間2,146.1時間。 最高気温の10年平均は36.6℃、最低は-11.7℃です(観測所は沼田市井土上町・標高390m)。
山に囲まれた盆地なので、雨が少なく日が長い。 そのうえ気温の幅が極端に大きい。これがりんごの条件になりました。
大規模栽培が始まったのは1980年代からで、市内の農園は約100。 数十品種が9月から12月に順に熟し、りんご狩りは9月から11月です。沼田生まれの品種もあります。
品目の幅も同じ寒暖差から来ます。 さくらんぼは6月、ブルーベリーは7月、プラム・プルーン・もも・ネクタリンは7月から9月、ぶどうは8月から10月、柿は10月から11月、いちごは11月から6月。 さくらんぼは天候に左右されやすく収穫期が短いので、沼田市観光協会は出かける前に各園へ問い合わせるよう求めています。
沼田のフルーツは市外にほとんど出回りません。 約100ある農園のほとんどが、直売ともぎ取りで成り立っています。
バスの本数と駐車場
実務の注意です。
沼田駅に停まるのは定期普通列車だけです。 2026年3月14日改正で下り18本・上り18本。 一部は新前橋で乗り換えが必要で、高崎発が1時間半以上あく時間帯があります。
吹割の滝へは関越交通の路線バス「鎌田線」で約40分です。 2026年4月1日改正の夏ダイヤで下り20本・上り20本あり、ほぼ毎時走ります。 バス停から滝までは徒歩約3分(220m)。 冬ダイヤの本数は確かめていないので、季節が変わるなら自分で見てください。
車なら沼田ICから国道120号を尾瀬方面へ直進して約20分から25分、約16kmです。 2013年の椎坂バイパス開通で、椎坂峠を越える必要がなくなりました。
駐車場は無料・有料・商品券制の3種類が混在します。看板を確かめてください。 市営の無料駐車場は、吹割大橋手前の信号の右側に約10台だけです。
沼田まつりは毎年8月3日から5日で、20万人以上が集まります。 本町通り・倉内通り・材木町通り・沼高前通りに、14時から22時の交通規制がかかります。
上州真田三名城をめぐるシャトルバスは、年間を通した運行ではありません。 2026年の運行日は計11日で、予約は受け付けておらず、定員39名が埋まると乗れません。
お土産は群馬県産の乾燥舞茸
沼田は山に囲まれた盆地です。 川沿いの温泉地の朝市にも、地元の野菜と山菜が並びます。 持ち帰るなら、山のものを乾かしたものが確実です。
乾燥舞茸は群馬県産です。 生の茸は日持ちしませんが、乾かしてあれば常温で持ち帰れます。
量は70gと140gの2つ。水で戻して、汁物や炊き込みに使います。
※価格は取得時点の目安です。最新の価格・送料はリンク先でご確認ください。
泊まった人だけが立てる朝市がある
この1日に、どうやっても入らないものがあります。老神温泉の朝市です。
開くのは4月から11月中旬の朝だけ。 浴衣のまま出てきた宿泊客が、野菜や山菜、自家製の漬物や味噌を買っていきます。
届かない理由はバスの系統です。 沼田駅から「老神温泉」のバス停へ直接入る鎌田線は、下り4本・上り5本だけ。 しかも沼田駅を最初に出る便は、このバス停を通りません。 残りの便で向かうなら、下街道や大原老神入口で降りて歩くことになります。 朝市は泊まった人のものです。
宿の多くは老神温泉にあります。 読みは「おいがみ」で、源泉は8つ、泉質は単純温泉・単純硫黄温泉・アルカリ性単純温泉です。 滝からは車で約10分。 ほかに玉原高原のペンションと、段丘の上の市街地に建つホテルがあります。

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- 渓谷の遊歩道と段丘の坂を歩きます。歩けるきれいめスニーカーで
- 遊歩道は柵が無く、雨で滑ります。靴底の溝があるものを
- 駅から市街地までは約70mの高低差を上がります。手がふさがらない荷物で
- 盆地なので気温の幅が大きいです。最高気温の10年平均は36.6℃、最低は-11.7℃。羽織りものを1枚
- 滝のそばは水しぶきがかかります。濡れてもいい上着とタオルを
- 鱒飛の滝から吹割の滝にかけての遊歩道は狭く、すれ違いに譲り合いが必要です。荷物は小さくまとめて
