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旅行
熊野本宮・湯の峰日帰りモデルコース|高さ33.9mの鳥居と、世界遺産の湯船
公開: 2026-10-23 | #熊野本宮 #湯の峰温泉 #日帰り #温泉 #関西
熊野本宮大社があるのは和歌山県田辺市本宮町、紀伊半島の内陸です。
町に鉄道駅はありません。 JR新宮駅からバスで約1時間22分、JR紀伊田辺駅からは約2時間かかります。
同じ田辺市でも、紀伊田辺は海沿いの駅前です。 ここは多雨の紀伊山地を深く刻んだ川の底です。
川の底に湯が湧くので、川原を掘れば露天風呂になり、 岩のくぼみがそのまま世界遺産の湯船になりました。
そして同じ川が1889年の大洪水で社殿を流し、 熊野本宮大社を高台へ押し上げました。
旧社地の大斎原に残っているのは、日本一の大鳥居と、 流された社をまつる石造の小祠だけです。
先に決めておく条件
- つぼ湯は定員2〜3人で30分交代です。日中は日帰り客と重なるので、待つ前提で組んでください
- つぼ湯は混浴です。受付の方法と枠の取り方は、行く前に確かめてください
- 湯筒で卵や芋をゆでるなら、卵や芋を持って行く必要があります。手ぶらでは体験になりません
- 川湯温泉の仙人風呂は例年12月から2月だけの冬の露天風呂です。混浴で水着着用(裸での入浴は厳禁)なので、水着がないと入れません
- 熊野川の川舟下りは3月から11月の運航です。冬は運休し、完全予約制で、前日までの予約が必要です。仙人風呂とは季節が入れ替わるので、同じ旅で両方は取れません
- 熊野古道・中辺路は2025年10月1日に本来のルートが開通しました。迂回路を前提にした古い案内はもう当てはまりません
バスの本数に行程が縛られる土地です。 時刻は出発前に確かめてください。
1日の流れ
- 08:30
新宮駅からバスに乗る移動
本宮町に鉄道駅はありません。JR新宮駅から本宮大社前までバスで約1時間22分です。
- 10:00
熊野本宮大社に参る移動
1889年(明治22年)の大洪水で社殿の多くが流出し、上四社を現在地の高台へ遷座しました。
- 11:00
大斎原の大鳥居を見る移動
洪水前の鎮座地です。大鳥居は高さ33.9m、幅42m、重量172tの鋼鉄製で、1999年5月11日の建立。日本一の大きさです。
- 12:00
めはり寿司で昼
高菜漬けで包んだ大きなおにぎりです。山仕事や農作業の弁当として広まりました。
- 13:00
湯の峰温泉へ移る移動
湯の峰経由の路線バスで移ります。路線バス頼みの土地なので、本数に合わせて組んでください。
- 13:40
湯筒で卵をゆでる
共同湯の前に常時90度の源泉が自噴しています。卵や芋は持ち込みです。
- 14:30
つぼ湯に入る
天然岩をくり抜いた湯船を板で囲っただけの造りです。定員2〜3人で30分交代、混浴。浴場として世界で唯一の世界遺産です。
- 16:30
新宮駅へ戻る移動
湯の峰経由のバスで下ります。最終の便を先に確かめてください。
- 時刻は目安です。列車やバスのダイヤは改正で変わるため、出発前に各社の時刻表でお確かめください。
大鳥居は高さ33.9m、幅42m、172t
数字から入ります。
大斎原に立つ大鳥居は高さ33.9m、幅42m、重量172tの鋼鉄製です。
1999年5月11日の建立で、日本一の大きさです。
鋼鉄で172tの鳥居が、社殿のない平地に立っています。
くぐった先に社殿はありません。 あるのは流失した中四社・下四社をまつる石造の小祠です。
ここで見るのは社殿ではなく、社殿が流されたあとの平地です。
なぜ社殿は旧社地に戻らなかったのか
理由は洪水です。
1889年(明治22年)の大洪水で、 熊野本宮大社の社殿の多くが流出しました。
このとき上四社を現在地の高台へ遷座しています。
つまり大斎原は社殿が流された跡地です。
そして遷座より前、江戸時代まで大斎原に橋はありませんでした。 川を渡って神域に入る形だったということです。
川を歩いて渡らなければ着けない場所に社殿があり、 その川が社殿を流した。
大鳥居は、流されたあとの土地に立っているということです。
つぼ湯は浴場として世界で唯一の世界遺産
湯の峰温泉のつぼ湯は、 世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産です。
浴場として世界遺産に登録されているのは、ここだけです。
造りは単純です。 天然岩をくり抜いた湯船を、板で囲っただけです。
だから広くなりません。 定員は2〜3人で満員、30分交代です。
そして混浴です。
1日に7回、湯の色が変わると伝えられます。
世界遺産の湯船が小屋1つに収まっているので、 人数が重なればそのまま待ち時間になります。
90度の湯筒で、火を使わずに卵がゆで上がる
共同湯の前に湯筒があります。
常時90度の源泉が自噴している場所です。
90度あるので、卵も芋もここでゆで上がります。 火はいりません。
源泉温度が高い土地だから成立する食べ方です。
ただし卵と芋は持ち込みです。 手ぶらで行くと湯気を見るだけになります。
開湯は4世紀、約1800年前と伝わる
湯の峰温泉は日本最古の温泉のひとつとされます。
開湯は4世紀、約1800年前と伝わります。
ここは小栗判官・照手姫の伝説の舞台です。 歌舞伎で知られる話です。
熊野本宮観光協会の説明では、死の淵をさまよった小栗判官が照手姫の助けで湯の峰にたどり着き、その湯に浸かって体を癒したという伝説です。
伝説の舞台になった湯が、いまも同じ場所で湧いているという形です。
川湯は、川原を掘れば湯になる
川湯温泉は、熊野川の支流大塔川の河原です。
川原を掘れば湯が湧きます。
源泉は73度です。 そこへ大塔川の清流を引き込んで40度前後に下げます。
これが冬に大きくなります。
例年12月から2月、川をせきとめた露天風呂「仙人風呂」が出現します。 幅約40m、奥行約15m、深さ約60cmです。
混浴で水着着用です(裸での入浴は厳禁)。
川そのものが風呂になる土地なので、 同じ川が湯と洪水の両方を出していることになります。
熊野川は、川自体が世界遺産
熊野川は川そのものが世界遺産です。 「川の参詣道」として登録されています。
かつて上皇や貴族が、熊野本宮大社と熊野速玉大社の間を川舟で往来しました。
いまの川舟下りは約16kmを約90分、語り部が同乗します。
運航は3月から11月です。冬は運休します。 完全予約制です。前日までに予約が要るので、当日の飛び込みでは乗れません。
上皇や貴族が舟で往来した参詣道の一部を、いまも舟で下れるという形です。
中辺路は14年ぶりに本来のルートへ戻った
熊野古道・中辺路は、田辺側から熊野本宮大社へ向かう参詣道です。 よく歩かれる滝尻王子〜熊野本宮大社は約38kmです。 田辺市熊野ツーリズムビューローの区間データで、 滝尻王子〜継桜王子が約17km、継桜王子〜熊野本宮大社が約21kmです。
2011年9月の台風12号(紀伊半島大水害)で甚大な被害を受け、通行止めになっていました。
仲人茶屋跡〜蛇形地蔵(熊瀬川王子〜三越峠の間、岩神王子を経る区間)の本来のルートが、 2025年10月1日に開通しました。
14年ぶりです。
山を深く刻む川沿いの道で、 復旧に14年かかった区間ということです。
迂回路を前提にした古い案内は、もう当てはまりません。
バスの時間に行程を合わせる
実務の注意です。
本宮町に鉄道駅はありません。 玄関口はJR新宮駅かJR紀伊田辺駅です。
- JR新宮駅から本宮大社前まで約1時間22分
- JR紀伊田辺駅から約2時間
- 南紀白浜空港からの直通バスで約2時間20分
車なら紀勢道上富田ICから約50km・約1時間、 熊野大泊ICから約50km・約1時間20分です。
距離に対して時間がかかる山岳路線です。
本宮大社前と湯の峰温泉、新宮駅は湯の峰経由の路線バスでつながります。
ただし路線バス頼みの土地です。 本数に合わせて行程を組む必要があります。
そして湯の峰温泉と川湯温泉は、本宮大社から離れています。 歩いて回れるのは本宮大社と大斎原までです。
お土産は紀州の梅と柚子
この土地の名物めはり寿司は南紀・熊野地方の郷土料理です。
高菜漬けで包んだ大きなおにぎりで、 山仕事や農作業の弁当として広まりました。
理由が2つあります。
- 平地が少なく、山仕事が生業だった土地柄
- 高菜漬けの辛みに殺菌効果が期待できる(常温で持ち歩ける)
弁当として持ち歩ける形が、そのまま郷土料理になったということです。
ただしめはり寿司も湯筒の温泉卵も、その場で食べるものです。 持ち帰りには向きません。
持ち帰る側は紀州の梅です。 漬けて日持ちさせるという考え方が、めはり寿司の高菜漬けと共通します。
梅干しそのもの、梅を添えただし茶漬け、それに和歌山の柚子果汁。 どれも常温で持ち帰れて、帰ってから台所で使えるものです。
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泊まると、つぼ湯を待たずに使える
このコースを泊まりにする意味はつぼ湯の時間帯です。
日帰りだと、バスが着く日中に当たります。 日中は日帰り客と重なる時間です。
湯の峰に泊まると、朝いちばんか、 日帰り客が帰ったあとの夜に入る形が取れます。
宿は湯の峰、川湯、渡瀬の3つの温泉地に分かれます(熊野本宮温泉郷)。
つぼ湯まで歩けるのは湯の峰です。 湯の峰の宿は旅館4軒、民宿9軒、ゲストハウス1軒の計14軒で、 いちばん大きい宿でも26室です。
90室と78室の宿があるのは川湯です。 渡瀬は30室と19室のホテル2軒です。
つぼ湯の受付や歩いて行ける距離は、宿で聞くのが早いです。

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- 湯の峰で湯に入るならタオルを。つぼ湯は小屋1つで、脱衣も中です
- 冬に仙人風呂へ行くなら水着です。混浴で水着着用、裸は厳禁です
- 湯筒で卵や芋をゆでるなら、卵と芋を持って行ってください
- 山あいなので朝夕は気温が下がります。羽織りものを1枚
