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旅行
北軽井沢・浅間高原日帰りモデルコース|2,568mの山が北へ崩した跡を回る
公開: 2026-10-24 | #北軽井沢 #浅間高原 #日帰り #観光 #関東
北軽井沢は群馬県吾妻郡長野原町の南部、浅間山の北側の斜面にある高原です。
軽井沢駅北口から草軽交通バスで41分。 県境を1つ越えるだけですが、着くのは長野県ではなく群馬県です。
名前は軽井沢ですが、立っている地形が違います。 軽井沢は浅間山の東の裾で、北軽井沢は山が北へ崩れた側の斜面です。
長野原町の人口は5,031人、2,642世帯(2026年9月末)。 町内の標高差は約1,000mあります。
季節と山の状態で、見えるものが入れ替わります
先に条件を書きます。
- 軽井沢駅からのバス: 2026年4月20日改正の夏ダイヤでは軽井沢駅北口発が1日18本で、うち北軽井沢を通るのは17本です。2026年11月1日改正の冬ダイヤでは北軽井沢方面が1日9本に減り、北軽井沢発の最終便も夏より約1時間早まります。戻りの本数が1日の長さをそのまま決めます
- 浅間牧場の放牧: 放牧期間は約500頭、冬季は約300頭です。頭数が季節で入れ替わります
- 浅間山観音堂の御開扉: 鬼押出し園の園内にあります。御開扉は毎月18日です
- 浅間山の噴火警戒レベル: いまはレベル1(活火山であることに留意)で、警戒範囲は山頂火口から500mです。2026年5月22日にレベル2から引き下げられたばかりです。行く前に気象庁の情報を確かめてください
- 夜に火口が赤く光る「火映」: 2026年9月の気象庁の火山活動解説資料では観測されていません。期待して夜を待つ対象ではありません
- 浅間高原の気温: 町の南部は標高800〜1,300m台、浅間園は1,350〜1,430mです。南部の夏季平均気温は約20℃前後で、麓の吾妻川流域(標高500〜800m台)とは別の気候です
1日の流れ
- 09:30
軽井沢駅から北軽井沢へ移動
軽井沢駅北口から草軽交通バスで41分。県境を越えて群馬県吾妻郡長野原町に入ります。
- 10:10
浅間牧場を歩く移動
正式名は浅間家畜育成牧場。1882年(明治15年)開設で標高1,300m、面積800ha。放牧期間は約500頭、冬季は約300頭です。
- 11:40
鬼押出し園の溶岩原に入る移動
天明3年7月8日午前10時頃の噴火で流れた溶岩です。山頂火口から北へ約5.5km、面積6.8km²、容積0.2km³。住所は嬬恋村鎌原です。
- 13:00
鎌原観音堂の石段を見る移動
鎌原土石なだれは十数分で鎌原村を直撃し、死者477人・生存者93人。石段は伝承15段でしたが発掘で50段が確認されました。
- 14:10
浅間園で火山の資料を見る移動
1963年8月8日開園、標高1,350〜1,430m。1950年9月23日に噴き出した「千トン岩」は約2万3千トンと推定されています。
- 15:30
北軽井沢で旧草軽電気鉄道の駅舎を見る移動
全長55.5km・駅数約22の路線で、片道に約3時間半かかりました。1962年に廃線、駅舎は2007年11月29日に登録有形文化財になりました。
- 16:20
軽井沢駅へ戻る移動
戻りのバスは本数が限られます。冬ダイヤでは最終便が夏より約1時間早まるので、先に確かめてください。
- 時刻は目安です。列車やバスのダイヤは改正で変わるため、出発前に各社の時刻表でお確かめください。
浅間山は2,568m、溶岩原があるのは北麓だけ
数字から入ります。
浅間山は上信越高原国立公園の最高峰で、標高2,568mです。 そして溶岩が押し出された溶岩原「鬼押出し」は、山の北麓に広がります。
公園そのものも大きいです。 上信越高原国立公園は1949年9月7日に指定され、面積は151,053ha。 そのうち草津・万座・浅間地域が公園内で最大の64,765haを占めます。 内訳は国有地46,447ha、公有地3,723ha、私有地14,595haです。 2015年3月27日に妙高・戸隠地域が分離しました。
この「北麓だけ」が、1日の行程をそのまま決めます。 軽井沢側には溶岩原も牧場もありません。 バスで41分かけて山を回り込むのは、北側に行かないと何もないからです。
約2万4千年前、先代の山が北へ崩れた
なぜ北側だけなのか。理由は1つ前の山にあります。
浅間山の活動開始は十数万年前です。 記録に残る最古の噴火は約1,300年前の西暦685年です。
いまの山の前には黒斑火山がありました。 高度2,800〜2,900mの円錐形の山で、10万年前以降に活動しています。
その黒斑火山が約2万4千年前に崩壊しました。 崩れた先が北側です。
崩壊でできた流れ山は、いまも応桑の台地に残っています。 代表が馬見塚で、東西300m・南北400m・比高40mあります。
現在の前掛火山は、1万年以降の噴出物でできた新しい山体です。 つまり北麓の平らな土地は、山が崩れた土砂そのものです。
浅間牧場は標高1,300mに800ha
崩れた土砂が何に使われたか。牧場です。
浅間牧場の正式名は浅間家畜育成牧場です。 1882年(明治15年)に開設され、標高1,300m、面積800haあります。
放牧期間は約500頭、冬季は約300頭を抱えます。
標高1,300mに800haの平らな土地は、火山の斜面には普通ありません。 山が北へ崩れて、土砂が広く薄く広がったからこの地形になりました。
歩くと傾斜が緩いことが分かります。 牧場に向く土地かどうかは、約2万4千年前の崩れ方で決まっていました。
鬼押出しは北へ約5.5km、面積6.8km²
次は溶岩です。
天明3年7月8日午前10時頃の噴火で、鬼押出し溶岩が流れ出しました。 山頂火口から北へ約5.5km、幅800mから2km、面積6.8km²、容積0.2km³です。
ここも北です。 約2万4千年前に崩れた側に、天明の溶岩がもう一度重なりました。
園内には浅間山観音堂があります。 噴火の犠牲者を供養するため1958年(昭和33年)5月に建立され、 寛永寺伝来の聖観世音菩薩を厄除観音として祀ります。 御開扉は毎月18日です。
住所は群馬県吾妻郡嬬恋村鎌原1053で、長野原町ではありません。 北軽井沢から足を延ばす先として考えたほうが正確です。
石段は伝承15段、発掘で50段だった
同じ噴火から、もう1つ別の流れが出ました。
鎌原土石なだれです。 十数分で鎌原村を直撃し、死者477人、生存者93人という記録が残ります。
その速さを示すのが、鎌原観音堂の石段です。
伝承では石段は15段でした。 ところが発掘調査で50段が確認されました。 残りは土砂に埋まっていたということです。
そして49〜50段の位置から、女性2遺体が出土しました。
段を上がりきる手前で追いつかれた、という位置です。 十数分という数字が、この2体でそのまま分かります。
浅間園は標高1,350〜1,430m
浅間園は長野原町営です。
1963年(昭和38年)8月8日に開園しました。 標高は1,350mから1,430mで、所在地は長野原町北軽井沢です。
併設の浅間火山博物館は1967年(昭和42年)4月18日に開館し、 1993年(平成5年)7月1日に新装オープンしました。 浅間山北麓ビジターセンターは2021年度に旧浅間記念館をリニューアルして開設されました。
ここで見ておく数字が1つあります。 1950年9月23日の噴火で噴き出した「千トン岩」です。 重さは約2万3千トンと推定されています。
名前は千トンですが、推定はそれを大きく上回ります。 火口から岩が飛ぶとはどういうことかが、この1つで分かります。
旧草軽電気鉄道は55.5kmを約3時間半
いまはバスですが、昔は鉄道が通っていました。
草津軽便鉄道として1915年(大正4年)に開業し、 1926年(大正15年)に全線開通しました。
全長55.5km、駅数は約22。片道に約3時間半かかりました。 終戦直後の乗客は46万人です。 1962年(昭和37年)に廃線になりました。
北軽井沢駅舎は残っていて、2007年11月29日に登録有形文化財になりました。 いまのバス停も、この駅舎のある一角です。
いまの草軽交通バスは、軽井沢駅北口から北軽井沢まで41分です。 全線を走り通した鉄道とは区間が違いますが、 高原を横切る道はそのまま残り、鉄道からバスへ引き継がれた形です。
標高差約1,000mが畑と牧場を分けている
町の形がそのまま農業に出ます。
長野原町は北部の吾妻川流域が標高500〜800m台、 南部の浅間高原地帯が800〜1,300m台で、町内の標高差は約1,000mあります。
南部の夏季平均気温は約20℃前後です。
ここに品目が重なります。 キャベツの成育適温は15〜20℃で、南部の夏の気温とそのまま一致します。 町の産業は高原野菜(キャベツ・とうもろこし)栽培と酪農です。
酪農のほうは牧場が裏付けになります。 1882年開設・面積800ha・標高1,300mの浅間牧場が放牧期に約500頭を抱え、 長野原町は生乳生産額を関東有数としています。
特産の花豆は、昼夜の厳しい寒暖差を育成条件とします。 標高差約1,000mという土地の条件が、そのまま品目を決めている形です。
車とバスの本数を先に決めてください
実務の注意です。
- 車が前提のエリアです。町の公式モデルコース7本のうち6本が車で、徒歩のコースはJR川原湯温泉駅起点の八ッ場あがつま湖ハイキング1本だけです
- 軽井沢駅北口から北軽井沢まで草軽交通バスで41分、浅間牧場まで36分、白糸の滝まで25分です。夏ダイヤ(2026年4月20日改正)では北軽井沢を通る便が1日17本、冬ダイヤ(2026年11月1日改正)では1日9本に減ります
- 草軽交通の草軽線は鬼押出し園を通りません。峰の茶屋・浅間牧場・北軽井沢を経由する路線です。鬼押出し園へのバスは別路線で、軽井沢駅から約40分、中軽井沢駅から約30分、万座・鹿沢口駅から約25分かかります
- 車なら碓氷軽井沢I.C.から鬼押出し園まで30km・約45分、小諸I.C.から35km・約50分です。駐車場は乗用車750台・バス35台あります
- 北軽井沢のバス停は北軽井沢観光協会・ふるさと館の駐車場内にあり、軽井沢〜草津のバスと東京(渋谷)〜北軽井沢のバスの両方が停まります
- 浅間山の噴火警戒レベルは1ですが、レベル2から下がったのは2026年5月22日です。山頂火口から500mが警戒範囲です。行く前に気象庁の情報を確かめてください
- 噴火警戒レベルの対象市町村は嬬恋村・小諸市・軽井沢町・御代田町の4つで、長野原町は含まれていません。ただし鬼押出し園は嬬恋村にあります
お土産は焼きまんじゅうと果物のジャム
持ち帰るものは2系統です。
1つは焼きまんじゅうです。 具の入らない素まんじゅうを串に刺し、甘い味噌だれを塗って焼いた群馬の食べ物です。 米糀を使った焦がし味噌の味で、たれ付きのものが売られています。
もう1つは果物のジャムです。 あんず、りんご、いちごといった信州産の果物を使ったものが並びます。 北軽井沢は軽井沢・信州側と地続きです。 町内には信州産の石臼挽きそば粉を使う蕎麦の店もあり、 県境の北にいながら信州の品が入ってくる土地です。
瓶ものは重さが出ます。配送のほうが身軽です。
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泊まると、八ッ場側に1日使えます
日帰りで取れるのは浅間高原側だけです。
草軽交通バスは季節でダイヤが入れ替わり、冬ダイヤでは北軽井沢方面が1日9本に減ります。 戻りの最終も夏より約1時間早まるので、浅間高原側に取れるのは実質4〜5時間です。
同じ長野原町でも、八ッ場側は交通系統が別です。 北軽井沢は軽井沢駅起点の草軽交通バス、 八ッ場はJR吾妻線で長野原草津口駅と川原湯温泉駅が入口になります。 1日で両方は組みにくいので、泊まるとここが開きます。
北軽井沢の宿は温泉街や駅前にまとまっていません。 高原の林のなかに、ペンションや小さなホテルが散らばっています。 標高800〜1,300m台なので、夏でも麓とは気温が違います。

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- 牧場と溶岩原を歩きます。歩けるきれいめスニーカーで
- 鬼押出しは溶岩の上を歩きます。靴底の厚いものを
- 標高1,300mから1,430mを動きます。羽織りものを1枚
- 南部の夏季平均気温は約20℃前後です。麓と同じ服装だと寒く感じます
- 日影の少ない草地と岩場が続きます。帽子を
