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暮らし
急須入門|常滑焼の実力と、日本茶がおいしくなる所作
公開: 2026-08-28 | #暮らし #急須 #日本茶
急須の注ぎ口から、金色の煎茶が細く落ちていく—— ペットボトルでは出会えない香りが、湯気と一緒に立ちのぼります。 最初の急須の選び方と、覚えておきたい所作をまとめます。
急須の定番「常滑焼」の実力
愛知県・常滑は、長い歴史を持つ日本有数の急須産地です。
- 朱泥の土: 鉄分を多く含む常滑の土は、お茶の渋みをまろやかにするとされ、煎茶との相性の良さで知られます
- 陶製の細かい茶こし: こし網の作りが細かく、深蒸し茶の細かい葉でも目詰まりしにくい構造が発達しました
- 軽さと注ぎ切り: 職人の手による急須は驚くほど軽く、最後の一滴まで気持ちよく切れます
初めての一つに迷ったら、常滑の朱泥・容量250〜330mlあたりが定番です。 湯のみ1杯は100ml前後なので、この容量で2〜3人分をまかなえる計算です。
素材と形の選び方
- 朱泥・炻器: 日本茶の定番。使い込むほど艶が育ちます。香りが移るため、淹れる茶の種類はある程度絞ります
- 磁器: 香りが移らず、煎茶もほうじ茶も一つでという人向け。白い内側は茶葉の開きも見やすいです
- 耐熱ガラス: 水色と茶葉の開きを目でも楽しめます。夏の水出し茶との相性も良好です
- 横手(横向きの持ち手): 片手で注ぎやすい日本独特の形。まずはこの形からがおすすめです
- 後手・上手: ポットに近い感覚で使える形。来客時や大きめの容量に向きます
おいしくなる所作は3つだけ
- 湯を少し冷ます: 煎茶は80℃前後が目安。沸騰湯を一度湯のみに移すと、ほどよく冷めて量も計れます
- 待つのは1分: 茶葉が開くのを静かに待ちます。急須を揺すらないのが渋みを出さないコツです
- 最後の一滴まで注ぎ切る: 最後の一滴に旨みが集まるとされます。注ぎ切れば二煎目もおいしく出ます
よくある失敗と回避策
- 「渋くて飲めない」: 湯が熱すぎるか、待ちすぎです。湯冷ましと1分を守るだけで別物になります
- 「網が詰まる」: 使用後すぐ茶殻を出し、流水で流します。洗剤は基本不要。香りを守る意味でも水洗いが定番です
- 「フタの内側がぬれたまま」: 仕舞う前にフタを外して一晩乾かすと、においがこもりません
- 「二煎目が薄い」: 一煎目を注ぎ切っていない可能性大。急須に湯を残さないことが二煎目の濃さを守ります
急須がつくる時間
湯を冷まし、1分待つ——急須の所作は、それ自体が小さな休憩です。 お茶の時間の作り方と組み合わせれば、午後に静かな15分が生まれます。 うつわ好きへの入り口としても、急須は和食器の世界へつながる良い扉です。
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